2014年11月26日水曜日

ここが凄いよ日本人@UNC MBA

こんにちは。Class of 2016のKotaroです。

今回は学校の中で日本人がどう活躍しているのか、グローバルな環境下における日本人の強みについて、「1.チームワーク」「2.数的能力」「3.日本産業・文化への造詣」という3つの視点を、UNCのイベントに絡めつつお伝えしていきます。

1.チームワーク

日本人のチームワーク志向は非常に評価されています。

つい先日、スタディグループのメンバー同士(アメリカ2、インド1、中国1、私)でお互いの強み・弱みを評価し合い、結果をシェアして、更に良いチームとなる様に役立てていく、という機会がありました。誰がどういう意見を言ったかが分からない様な匿名式だった為、率直なフィードバックが貰え、私も色々とアドバイスを受けたのですが、特に多かったコメントが「相手の意見に耳を傾け、議論や課題を纏めてくれる」「チームの為に仕事を引き受けることを惜しまない」といった物でした。グループスタディを行っていると、時にそれぞれの主張ばかりが先行し誰も議論を纏めることなく何となく会議が終わってしまうということや、誰も率先してスケジュール設定を行おうとせず計画が決まらないといったことが起こります。そうしたことを受けて、例えば議論をホワイトボードに纏めて構造化し皆と共通認識を持つ様にしたり、主体的に周りに声を掛けてミーティングをする必要があるのかを確認しスケジュール設定したりしていたのですが、そういった行動がチームの活動効率を高めたとして評価された様です。他の日本人も同じようなフィードバックを受けており、色々な場面で日本人のチームに対する意識、協調性の高さを実感しています。

(一方で、「良いことを言っているのに意見が反映されないのは主張が弱いからだ」といったアドバイスを受けるのも典型的な日本人像であり、チームワークと主張をどうバランスさせていくかは非常に難しい課題でもあります)

2.数的能力 

会計、ファイナンス、エクセル処理など、日本人は数的能力に優れています。

授業やスタディグループでは必ずQualitativeな視点と、Quantitativeな視点を持つ様に求められますが、クラスメートは意外に計算が苦手だったり、エクセル処理が出来なかったりすることがあります。銀行や証券会社出身の同期は、色々な宿題の手伝いをするだけでなく、ファイナンス系のケースコンペティションなどにも誘われて忙しい毎日を過ごしていますし、製造業バックグラウンドの私でも、エクセルを使って宿題を解いていたりするだけでも驚かれ、リスペクトを持って貰えることがあります。また授業だけではなく、MBAに通う学生の中では将来のキャリアとしてファイナンス業界の人気がかなり高い為、同期のTakやFumiは実務経験について質問されたり、時にはクラスメートに業界説明の講義をしてみたりと、積極的に活躍しています。日本の経済情勢も非常に関心を持たれており、Macroeconomics(コア授業)の課題で好きな国のマクロ経済情勢(GDPなど)を調べてクラスでプレゼンするというものがあるのですが、日本を選んだスタディグループは全体の約10%あり、人気国の1つになっています。そうした部分も日本人が貢献ポイントになっています。

3.日本産業・文化への造詣

独特な日本文化や、発展し続ける日本産業を知っていることは非常に貴重です。

クラスの中で、ケーススタディの事例として、日本企業を目にすることが頻繁にあります。私の個人的感覚で言えば、取り上げられる事例数として、1位は勿論アメリカなのですが、2位は日本になるのでは無いかと感じています。特に、自動車業界、電機業界、食品業界に関する話題は多く、トヨタ、ホンダ、パナソニック、ソニー、シャープ、任天堂、サントリー、ベニハナ(日本からアメリカへ展開したレストランチェーン)といった名前を耳にしてきました。授業ではそうした日本企業の成功事例と、その背景・理由などについて語られていくのですが、日本人として実際にケースに出てきた言葉の説明を求められたり(例えばトヨタ生産方式で使うカンバンとはどういったもの?など)、独特な日本文化について紹介するよう依頼されたりします。
クラス外でも以前にブログでご紹介したGlobetrotterという文化紹介イベントで日本ブースは満席状態でしたし、International Food Festivalという各国の食文化紹介イベントでも日本は10か国以上の中から、最も美味しい料理をふるまったとして好評を得、見事1位に輝きました。多くの学生が日本に対する興味を持ってくれており、日本人であることを活かせる機会に恵まれていることは非常に有難いことだと感じています。

以上の様に、UNCでは色々な側面から日本人がクラスメートに貢献出来る様に活動しています。この時期アプリカントの皆様は試験対策やエッセイ作りなど、忙しい毎日を過ごされていると思いますが、このブログを少しでもUNCにおける学校生活のイメージ作りにお役に立てて頂ければ幸いです。

2014年11月16日日曜日

2014-2015キャンパスビジット関連情報:在校生の試験期間及び休暇期間について

2014-2015年の在校生の試験期間及び休暇期間についてご連絡します

以下の期間中は在校生が試験中であったりChapel Hillを離れていたりする場合がありますので、キャンパスビジットのご予定を組まれる際はご確認ください。また、授業は1年生も含め原則として金曜日が休みです。

 
 11/26 - 11/28: Thanks Giving
 12/15 - 12/19: Final Exams
 12/20 - 01/13: Winter Break
 03/05 - 03/07: Final Exams
 03/08 - 03/22: Spring Break
 05/08 - 05/09: Final Exams
 
キャンパスビジットの際、日本人在校生との面談などご希望でしたら以下のアドレスまでご連絡ください。
 
年末・年始にかけてアプリケーションの締め切りで大変かと思いますが、体調には気をつけて最後まで頑張って下さい。在校生一同、Chapel Hillでお会いできることを楽しみにしています。

2014年10月30日木曜日

VCIC (Venture Capital Investment Competition)

Class of 2016 のTakです。

MBAにいると数多くのケースコンペティション (企業へのプレゼン) に参加できる機会が多くあります。その中でもUNCの主催するVCIC(Venture Capital Investment Competition) は特徴的なものの一つです。このVCICは、1998年にUNCが始めたケースコンペティションで、現在ではアメリカのみならず、世界中のMBAが参加する大規模な大会となっています (2015年には13ヶ国から66校、1,250以上の学生が参加) 。

なぜUNCがベンチャー系のCompetitionを主催しているのか疑問に思う人もいるかもしれません。実は、UNCのあるノースカロライナは、アメリカでは西のカリフォルニア、東のノースカロライナといわれる程ベンチャー企業、そしてベンチャーキャピタルの盛んな地域です (この地域はリサーチトライアングルとも言われるUNC, Duke, NC Stateの3大学を結ぶ地域にあり、また、トライアングルは産・学・官の3者連携からも由来しています)。

まずは、VCICの概要を説明します。通常のケースコンペティションは、提案先企業とお題が与えられ、それについて各チームが提案をするというのが一般的なものです。UNCの主催するVCICは、自分たちのチームがベンチャーキャピタルという想定で、お題として与えられるベンチャー企業に投資するかどうかを検討するというものです。以下にVCICの特徴を3つ挙げます。

VCICの特徴1:本物のベンチャー企業及びベンチャーキャピタルが参加
VCICはベンチャーへの投資判断をするというケースコンペティションですが、投資検討企業には、実際に資金調達を検討している本物のベンチャー企業数社が参加します。そのベンチャー企業に対して、学生がデューディリジェンス(企業への質問、調査)や投資条件の交渉を行います。また、仮想の投資委員会に対して投資概要の説明を行うのですが、驚くべきことに、この投資委員会のメンバーは実際のベンチャーキャピタル。「この投資に対するリスクを3つ説明して」「そのリスクをどう担保するの?」「投資金額多すぎない?」などなど実際の投資委員会さながらの厳しい質問が次々と飛んできます。

VCICの特徴2:短期間勝負
このVCICは、お題発表から、対象企業へのデューディリジェンス、投資委員会への報告など全てが3日間で行われる短期間勝負のケースコンペティションです。業界分析、企業分析、リスク評価、デューディリジェンスの質問事項作成、企業価値分析、投資委員会への説明資料作成などに対して、MBAで学んだソフトスキル及びハードスキルを総動員して、チームで一丸となって取り組みます。

VCICの特徴3:参加チーム全てがフィードバックをもらえる
通常のケースコンペティションでは、決勝進出チームに対して審査員からフィードバックがもらえるというケースは多くあります。このVCICでは、全ての参加チームに当日のうちに審査委員から直接フィードバックがもらえます。しかもフィードバックをくれるのは、審査員を務める実際のベンチャーキャピタルということで、実務に即した非常に有意義な学びを得ることができます。まさに、至れり尽くせりのUNCが主催するケースコンペティションという雰囲気がします。

今回は残念ながら決勝ラウンドへの進出はなりませんでしたが、今後の課題が明確になった今回のVCICでした。また来年も挑戦したいと思いますので、アプリカントの皆さんも是非我々の一員として、もしくはライバルとしてこのVCICに参加してもらえればと思います。


投資委員会への説明。厳しい質問が矢継ぎ早に投げかけられる。


2014年10月25日土曜日

Kenan Institute

Class of 2016のFumiです。ModⅠが息つく暇もなく終わり、束の間のFall Break(1週間)を経て、ModⅡが始まりました。

ModⅡでは、Marketing、Operations、Finance、Macroeconomics、Business Strategyの5科目のコア科目を受講していますが、授業が始まったばかりなので、詳細については翌月以降に譲り、今回はKenan-Flaglerに併設された研究機関(Kenan Institute)を通じた、リサーチ&コンサルティングプロジェクトへの参加機会についてお伝えします。

Kenan-FlaglerはEntrepreneurshipに力を入れており、その取り組みをリードする研究機関として、Kenan Instituteが存在します。Kenan Instituteは、North Carolina州の経済発展に向けて、起業家支援やCounty Government(郡政府)の経済政策立案に向けたリサーチ&コンサルティングプロジェクトを運営しており、その活動には、Kenan-Flaglerの学生が積極的に参加しています。Kenan Instituteで学生が担う事の出来る代表的な役割としては、Leadership FellowsStart-up consulting、KIEDA (Kenan Institute Economic Development Analyst) の3種類があり、私はKIEDAとして活動に参加しています。

1年生のKIEDAは、ModⅠ期間中に研修等を通じてプロジェクトをリードするために必要なスキルセットを身に付けた上で、ModⅡ以降に実際のプロジェクトにアサインされることになるため、現在私は研修や週次のミーティング参加を通じて、プロジェクトに従事する準備を進めています。

[研修等]
Student Onboarding Program:
約1.5時間×7日間を利用して、ビジネスコミュニケーション、チームリーディング、マーケティング、ネゴシエーション等、コンサルティングやリサーチプロジェクトを進める上で必要となるスキルセット全般について、プロフェッサーによるレクチャーを受講

Weekly KIEDA Meeting
Kenan Instituteの研究員や他のKIEDAとの間で、1)County Government(郡政府)等の採用している経済政策に係るベストプラクティス、2)既にプロジェクトを担当している2年生のKIEDAによるプロジェクトの進捗状況、等についてディスカッションを実施

Student Onboarding Programでは、通常のクラスと違い10人前後の小規模な環境で各テーマを専門とする教授のレクチャーを受けることが出来るため、教授とのインタラクティブなディスカッションをしながら学びを深める事の出来る貴重な機会でした。また、Weekly KIEDA Meetingでは、自分以外のほぼ全員がネイティブスピーカーという環境の中で、経済政策やプロジェクトに係る意見を求められるため、ディスカッションで発言をする度胸を身に付けるチャンスと捉えて積極的な発言を心がけています(時々、ディスカッションのスピードが速すぎてついていけない事もありますが、後からフォローアップの質問をすれば丁寧に答えてもらえます)。


ModⅡ以降に、私を含めた1年生のKIEDAがアサインされるプロジェクトは3種類存在します。

[KIEDAプロジェクト概要]
E-TAP (Entrepreneur Technical Assistance Program)

スタートアップ企業等に対する、ビジネスプランニング等のコンサルティング提供

Economic Development Planning projects:
County Government(郡政府)に対する、経済政策立案に係るコンサルティング提供

Economic Development and Policy Research:
各州政府や郡政府が採用した経済政策/再生エネルギー政策等の実体経済への影響調査

KIEDAは、プロジェクトに従事している間研究員と看做され時間給が生じる点や、County Government(郡政府)や外部企業に対してコンサルティングを提供する点から、強いコミットメントが求められますが、研究機関のリソースに対する全面的なアクセスが許される環境の中で、経験豊富な研究員のサポートを受けながら実際のビジネスや政策に係るコンサルティングを行う事で、大きく成長できる機会だと感じています。

実際のプロジェクトの内容については、改めてアップデートしますが、学業以外での多様な成長機会のひとつとして興味を持って頂ければとても嬉しいです。


2014年10月23日木曜日

【告知】公式インフォメーション・セッションのご案内 (11/12)

 

来たる1112日、Admission Office主催の公式インフォメーション・セッションならびにレセプションを下記の要領にて開催致します。内容をご確認の上、以下に記載されている申込方法に則ってご登録をお願い致します。


1: 公式インフォメーション・セッション (Q&A形式)
本セッションでは、UNCのスタッフより学校の紹介を行った後、UNCスタッフ及び卒業生が、アプリカントの皆様からの様々なご質問にお答えします。

◆ 日時 : 1112 () 19:0019:50
◆ 場所 : アゴス・ジャパン 渋谷校
◆ 地図 : http://www.agos.co.jp/about/map/
 

2: レセプション (立食形式)
本レセプションは、アプリカントの皆様がUNCのスタッフや卒業生との交流を深めて頂く為のイベントです。ざっくばらんな会話の中からUNCの雰囲気を感じ取って頂く他、インフォメーション・セッションでは聞けなかった個別のご質問や、エッセイに何を盛り込めば良いかといったご相談にもじっくりお答えします。

◆ 日時 : 同日 20:0022:00
◆ 場所 : カフェ・ベルマーレ@渋谷 (アゴス・ジャパンより徒歩2)
URL : http://caffe.belmare.jp/
◆ 地図 : http://caffe.belmare.jp/map.html

 
申込方法
参加をご希望の方は、 http://goo.gl/nr1tSi よりお申込み下さい。

※ 申込ページにはVenue: Bel Mare Caffe と記載されていますが、上記にてご案内の通り、第1部はアゴス・ジャパンにて、第2部をBel Mare Caffeにて開催致します。

※ 参加者個別のご都合に合わせて、第1部のみ・第2部のみの参加も可能です。

なお、当日の服装について特別に指定はありませんが、迷われる場合はビジネス・カジュアル以上の格好でお越し頂ければ結構です。

UNC関係者一同、皆様のご参加をお待ちしています。
 

日本語でのお問い合わせ先
大西(tetsushi.onishi@uncbusiness.net
石塚(yasutoshi_ishizuka@uncbusiness.net

2014年10月2日木曜日

Globetrotter


はじめまして。Class of 2016のTakです。

今回はGlobetrotterというイベントについてご紹介したいと思います。

Globetrotterとは、IBA (International Business Association、現在は日本人2年生が代表をつとめています)が主催するイベントで、Mod(学期)毎に各国の紹介をするという企画です。ランチ時間に開催されるので、てんぷら、とんかつ、焼きそばなどの日本食を楽しんでもらいつつ、Team Japan(1年生と2年生の日本人)が日本に関するプレゼンテーションを行います。書道パフォーマンスに始まり、日本のエンターテイメント(スポーツ、ゲーム、アニメ、音楽、映画)、文化(日本食、歴史、恋愛事情)、ビジネス(日本企業のおもてなし精神、サラリーマンの一生と一日)などを説明し、最後は会場全体で一本締めをして終わりました。立ち見が出るほどの大盛況に加え、プレゼン中は爆笑に次ぐ爆笑。Team Japanのエンターテイメント魂、そしておもてなし精神を大いにアピールできたと思います。また、Tシャツもこの私がデザインし、プレゼン中に出題されるクイズの正解者にプレゼントもしました。

Globetrotter終了後も様々なところで友人から、「素晴らしいプレゼンだった!ちょっと日本のことで聞きたいんだけど、、、」という具合に、日本への興味をより深められたという点でも大成功だったと言えると思います。また、今まで面識のなかった2年生からも「Tak、この間のプレゼン見たよ!」などと声をかけてもらったりと個人的にも非常にいい経験になりました。

Team Japan全員が多忙を極める中にあってTeam Japan全員の高いコミットメントが成功の要因だった思います。UNCではいかに”Make Difference”するかということが大事にされます。授業だけでなく、このようなイベントも、Make Differenceする絶好の機会となります。

UNCにおいてTeam JapanがMake Differenceできた。そんな今回のGlobetrotterでした。


立ち見が出るほど大盛況だった会場












 

 
ゲームについて説明するエンターテイナー










 


名刺交換の実演
 


2014年9月1日月曜日

UNC Kenan-Flagler MBA 学校説明会 9/30開催!

来たる9月30日、University of North Carolina (UNC) Kenan-Flagler Business School - MBA Program説明会を開催致します。



説明会では、現地とのSkype接続による在校生のナマの声も交えながら、UNCのプログラム内容や学習環境、さらにはChapel Hillの温暖で自然豊かな住環境など、UNCの魅力を存分にお伝えします。なお今回は卒業生が主催のイベントですので、カジュアルな格好でお気軽にお越し下さい。卒業生・在校生一同、皆様のご参加をお待ちしています!

■日時:2014年9月30日(火)19:30-21:00 (19:00受付開始)
■会場:AGOS Japan 渋谷校
■内容:
 ・日本人卒業生によるUNCの紹介(プログラムの概要、データから見た他校との比較など)
 ・在校生が語るUNC
 ・Q&Aセッション
■参加申込:こちら (http://goo.gl/3oQNqh)よりお申込み下さい。
■問い合わせ先:大西(tetsushi.onishi@uncbusiness.net)および石塚(yasutoshi_ishizuka@uncbusiness.net)まで、お気軽にご連絡下さい。

(参考ページ)
公式ウェブサイト:http://www.kenan-flagler.unc.edu/programs/mba
日本語ウェブサイト:http://public.kenan-flagler.unc.edu/mba/JapaneseApp/
在校生ブログ:http://uncmbajapan.blogspot.jp/
在校生連絡先:UNC_MBA@hotmail.com



ASWは参加すべき?


はじめまして。Class of 2016のToshiです。

ASWに参加していなかったのでやっと渡米から1ヶ月が経ったところです。無事生活セットアップもほぼ終え、これからは学業に専念できそうです。

さて、今回は「ASWに参加しなかった場合、本科についていけるのか?」という疑問をお持ちの方々にお答えしたいと思います。

早速ですが、答えは「YES」です。
何故私がこの1ヶ月でそう感じたのかを以下の3つの視点からご説明させて頂きます。

1. プログラム
Mod I はAnalytical Tools(統計)、Financial Tools(ファイナンス)、Financial Accounting(会計)、Microeconomics(ミクロ経済)、Leading and Managing(リーダーシップ基礎)の5科目のコア科目を受講します。ASWに参加した場合、各コア科目の基礎をみっちりと1ヶ月弱勉強するのですが、ASWの知識がなくても本科で同じ内容に触れてくれますので心配不要です。ただし、ASWとは違い進め方は早いという点は要注意です。

2. 学校のケア体制
全ての教授がオープンドアポリシーをとっており、基本的に時間があれば疑問点や不明点について答えてくれます。私もFinancial Toolsの中間試験が控えていたこともあり、早速教授に時間を取ってもらい30分間みっちり教えてもらいました。もし、「教授と話すのはな・・・」と思っている方は、学校を通してTutor(2年生)をお願いすることもできます。分からない時は強がらず、この様なリソースを上手く使っていきたいと思います。

3. コミュニティのサポート
UNCの(個人的に)最も良い点といえば「協力的」なコミュニティです。MBA受験をしているとよく耳にするフレーズですが、UNCの環境は驚くほどCollaborativeです。例えば、授業後に「ここのコンセプトがよくわからないんだよな」とクラスメートに言うと、”Do you want to go over it?”と必ず自分の時間を割いて教えてくれようとします。社費派遣の私とは違い、クラスメートは就職活動があり時間に追われているにもかかわらず、困っている人をサポートしようとする姿勢には感心しました。また、私のLegacyでは中間試験前に、その科目を昔教えていた人や、学部生の時に受講して得意な人が率先して勉強会を開催してくれています。その様なカルチャーは学業外でも発揮され、先日行ったALS Ice Bucket Challengeはかなり壮大なものになりました。是非キャンパスビジットをして、Collaborativeなカルチャーを肌で感じてください。

以上3つの理由から「ASWに参加しなかった場合、本科についていけるのか?」という疑問に「YES」と回答させて頂きます。但し、前回KotaroがASWでの経験を書いた内容を読んで頂ければわかると思いますが、その時にしか経験できないことも多くあるので、「ASWに参加すべきか否か?」という質問を聞かれた場合には「YES」と回答をしたいと思います。

8月ももう終わり、これからアプリカントの皆さまは大変な時期になるかと思いますが、体調にはお気をつけて最後まで頑張ってください。一人でも多くのアプリカントの方にチャペルヒルでお会いできることを楽しみにしております!

ALS Ice Bucket Challenge

 
 
【Around the World Partyでの1st Year集合写真】

2014年7月28日月曜日

留学スタート!サマースクール(ASW)


渡米して約1ヶ月が経ちました。Class of 2016のKotaroです。
 
  7/7(月)~25(金)ASW
 
  7/28(月)~30(水)TOFM(Bloomberg, FactSetの紹介などFinance系授業)
 
  8/4(月)~8(金)オリエンテーション
 
  8/11(月)~本授業(Mod1)開始

というスケジュールに今年はなっていますので、早速ASWでの経験をお伝えします。


1.授業について


「いきなり授業&本場の英語」「みっちり毎日」の2点が特徴的でした。

ASWでは2日間のオリエンテーション後、いきなり、統計、会計、ファイナンスの授業が始まります。その3科目が朝8時~12時20分まであり、更にその後にエクセル、ミクロ経済、就職支援、USカルチャー理解などのクラスが開催されました。15日間の中で、Lunch timeに何もクラスがない日は4日だけであり、やる気まんまんで乗り込んだ私もかなり驚く、やりがいのあるプログラムでした。

またASWで学ぶ科目は本授業(Mod1)の導入的な位置づけになっている為、アメリカ人も多くおり、今年はClass of 2016の280人中、180人(内、50人がインターナショナル生徒)がASWに参加していました。私はこの留学が初めての海外滞在経験ということもあり、本格的な英語環境に放り込まれ四苦八苦しました。

印象的だった授業としては、ケースを個人で分析して、課題解決案を9人の学生と1人の教授の前でプレゼンするものがありました。プレゼン後に全員から「資料に文字が詰め込まれ過ぎ」という率直な意見を貰え、ビジュアルを重視するアメリカの資料文化を実体験出来ました。一方、「話の内容は分かり易く、説得力がある」という良い面も指摘して貰え、自信に繋がる経験となりました

以上の様にUNCのサマースクールは中々タフな内容になっているものの、周りには非常にフレンドリーな友人が多くて楽しめましたし、とても充実した3週間でした。


2.課外活動について


ASW期間中には学校からアサインされているSocial(飲み会)が4回あり、その他にも同級生と寿司を食べに行ったり、同じアパートに住むインターナショナル生徒でUSコメディを研究したり、日本人2年生とメキシコ料理店に行ったり、Dukeの1年生と会ってみたりと、知り合いが一気に増えた期間でした。

特に私はAround the World Party(8/4のオリエンテーション時に開催)という、インターナショナル生徒が各国文化をUS学生に紹介するイベントのリーダーをインド人女性と2人でやっているのですが、「友人が増える」「自分の無力さを痛感→貢献するポイントを探す術を学べる」という経験が出来ました。

まずポジションのお陰で、相手に自然と覚えて貰え向こうから話しかけてくれたり、こちらも色々とネタがあって話しかけ易かったりと、友人を作り易かったです。

また英語力が低かった為、メンバーを思う様にリード出来ずに、相方に頼りがちだった所がありました。当初は、「そのうち何とかなるかな」と思っていたのですが、そこは厳しい部分で何ともならず、コミュニケーション力が低いからこそ自らコミュニケーションを取りに行かないと、何も出来ない悪循環にはまると感じました。

逆に自ら発信していけば、非常にフレンドリーで気さくな生徒ばかりが集まっており、チームワークを重視するUNCカルチャーもあって、メンバーとの協働がスムーズに進んだり、周囲から感謝されたりと、貢献出来るようになっていきました。

こうした経験を通じて、とにかく積極的に自ら話しかけたり、提案したりすることの重要性を再確認した次第です。これからの2年間も様々なことに挑戦して、UNCの活動を紹介していきたいと思います!

 (写真:Party打ち合わせ時にメンバーと)

2014年6月9日月曜日

Legacy Cupについて


Class of 2015Yuyaです。

アプリカントの方々も進路がそろそろ決定し、渡米準備にバタバタされていると思います。

最後の仕事を終えて、万全の体調で渡米できることを祈っております。
 
さて、今回は「Legacy Cup」について書きたいと思います。

UNCではLegacyという約35名からなるクラスに分けられて1年生のコアの授業については同じLegacyの仲間ともう1つ別のLegacy2つのクラスを合同して授業を受けることになります。科目ごとに合同で受けるLegacyは異なるため、全てのクラスの人と知り合いになることができます。ちなみに5人~6人で組まされるStudy Groupのメンバーは全員同じLegacyに所属します。

授業を一緒に受けるだけでも知り合いは増えるものの、なかなか深い関係になるのは難しいため、「Legacy Cup」というクラス対抗のイベントが開催されます。「Legacy Cup」はだいたい月1回の頻度で開催されるのですが、イベントの例としては「キックベース大会」、「カラオケ大会」、「ボーリング大会」などが挙げられます。各イベントで順位が決められ、順位に応じてLegacyにポイントが与えられ、全てのイベントを終了した時点でのポイントで最終順位が決定されます。

Legacyにはこのイベントに勝つためにLegacyをリードする「Legacy Co Captain」というポジションがあり、このポジションに2人のメンバーがクラスで選ばれます。私は入学当初にこのポジションに立候補をして幸運にも選ばれたので自分のLegacyを引っ張る役割を担っています。このポジションの役割としてはクラスメートのイベントへの参加率を高めたり、イベントで勝てるように戦略を立てたりすることです。1年生は授業に就職活動にと多忙なため、参加率を高めることは思った以上に大変です。一人一人に声をかけて、イベントのおもしろさや、その人がいることでさらにイベントが盛り上がる旨を伝えることで参加率を高める努力をしました。

イベントの中でも特に大変なのが「カラオケ大会」です。カラオケ大会では各Legacyが自分達で2曲選び、ステージで歌うだけでなく、ダンスをして教授にそのパフォーマンスを評価されて順位が決められます。12月最初の週に開かれるのですが、1年生にとっては1番つらいMod2に開催されるだけでなく、就職活動も本格化しているため、クラスメート全員が非常に忙しいタイミングに開催されます。さらに振り付けも全て自分たちで考えるため、多くの練習時間を割く必要があります。

私のLegacyでは平日の昼休みや夜遅い時間だけでなく、週末も集まってダンスの練習をしておりました。さらに個人的な話ですが、私は121日に日本で自分の結婚式を予定していたため、さらに時間的につらかったのですが、日本に滞在中もダンスの振り付けを頭で復習をしたり、衣装の買出しをメンバーに指示したりしておりました。当時は勉強だけで忙しいのに、何故カラオケ大会で踊らないといけないのだともはや楽しみから怒りに変わりそうでしたが(笑)、実際にイベント終了後にはクラスメート同士の結束は強いものになり、さらに仲良くなることができました。
このようにLegacy CupUNCが生徒同士の関係を深めるために工夫している1つのイベントであり、課外活動でもチームワークを学ばせようとするのはUNCGeneral Managementプログラムの特徴であるように思います。
 
Legacy Cup/Kick Ballでの写真】

 

2014年5月17日土曜日

MIT Operations Simulation Competition で5位に入賞!


少し報告が遅くなりましたが、MIT Operation Simulation Competitionに参加し、世界中のMBAから参加している204チーム中5位という好成績を納めることができました。昨年3位から2つポジションが落ちましたが、2年連続でこういった成績を残すことができ大満足です。

昨年のMIT Operation Simulation Competitionに関するブログはこちらです。

本ケースコンペティションは200を超えるチームが参加する、Operation分野で有名な大会です。大会ではシミュレーション上の仮想の生産ラインを用いて、いかに多くのキャッシュを生み出せるかを競います。シミュレーションは休みなしに72時間続き、ちょっと話をしている間にも、どんどんシミュレーション上の時間は進んでいきます。なので、判断は常に時間勝負。そして夜も時間が進んでいくため、眠る時間も十分に取れず、体力勝負な部分も大きいです。

ケース中では需給予測、各工程の生産能力予測、在庫管理、キャッシュフロー管理など行う必要があり、まさにオペレーションの重要な要素が詰まっています。これらを勘案した上で、原材料の発注量や、投資タイミングなどの意思決定をしていきます。ただし、判断に必要な情報のすべては与えられず、また、判断に必要な情報は、その都度変わってきます。これらの不確定要素や情報の理解を巡り、限りある時間のうちで、チームで議論をして決めていきます。こういった状況は実際の経営判断と同じ部分があり、よくできたシミュレーションだと感じさせられます。
このケースを通じて、感じたことを3つ書いていきたいと思います。

1. UNCのコア科目のクオリティの高さ
UNCって実はOperationではあまり有名じゃない学校です。他の分野(例えばFinanceやMarketing)でも、特に名が知れているとは言いがたいです。しかし、この大会では15位以内にUNCのチームが3つも入りました。全204チーム参加している中、並み居る強豪校を抑えての成績であり、Kenan-Flaglerの一員として、非常に誇らしい結果です。また、実はUNCは他のケースコンペティションでも、結構な頻度で良い成績を収めています。これってどうしてでしょう?どうしてUNCがケースコンペティションでこんなに活躍できるのでしょう?考えたら、一つの仮説にたどり着きました。

それはコア科目のクオリティの高さです。UNCでは初めのMod I/IIの間、徹底的にコア科目を教え込みます。他のビジネススクールより休みが少なく、出席も義務、予習復習も多く、宿題も山のように出題されます。ネイティブのアメリカ人でもつらいと言う程なので、留学生にとっては本当に地獄です。しかし、一人も落ちこぼれないよう、教授陣は手厚いフォローアップをしてくれます。アポイントを取れば不明点をじっくり相談でき、週に1回はオプションの補習も開いてくれます。授業はすべて録画され、後で何回でも見直すことができます。さらに2年生もTAもとして、1対1で丁寧に教えてくれます。これだけやられたら、嫌でも基礎がしっかりと頭の中に叩き込まれます。

コア科目における、手厚いサポートについてはこちらのブログ記事で詳しく紹介しています。

基礎をしっかり鍛え上げることによって、専攻してない分野も、自信を持って学習した内容を適用できるため、様々な場面での応用力につながるのだと思います。今回のケースコンペティションも例外でなく、私はオペレーションを専攻していませんが、この基礎の部分がしっかり学習していたため、チームに大きく貢献できたと思います。この基礎を使用可能なレベルまで全員に理解させていることこそが、Kenan-Flaglerのカリキュラムの素晴らしいところだと思います。全員がコア科目をしっかり身に付けていることが、幅広いビジネスへの理解、そして応用力につながり、ケースコンペティションでの成果につながっていると、完全な主観ではありますが思っています。MBA取得後の実社会でも、今回のシミュレーション同様に、コア科目で叩き込まれた内容は必ず生きてくると思います。そういった意味で、ビジネスで基礎となる知識を、ただ学ぶだけでなく、使えるレベルまで叩きこんでくれたUNCのカリキュラムには大感謝です。

コア科目への深い理解が実った(?)グローバルケースコンペでの活躍については、こちらのブログ記事で紹介しています。

2. 見える化の重要性と、それを元に判断する能力の重要性
上で述べたように、与えられる情報は限られています。しかしそれだけでは、意思決定をすることはできません。手元に情報を組み合わせて、足りない情報を求めていく必要があります。そのためには、見えていない情報を見えるようにしてあげること(見える化)が重要です。日本の工場で勤務していた経験があるのですが、その時はIT化のおかげで様々な情報が自動的に求められ、一目で見ることができました。しかし、シミュレーション上では生のデータが与えられるだけなので、これを元に必要な情報を自分で見える化する必要があります。Excelでモデルを作成し、データを入力していくと、上辺の情報からは見えてこない、仮想工場内の問題が浮き彫りになります。こういったことは、頭では分かっていたものの、実際に自分で見える化をして、見えにくいシミュレーションの中で材料の動きが見え、問題が浮き彫りになると、「こういうことだったのか!」と見える化の意義を理解ができたのに感動しました。

エクセルのモデルを改善し続けて、見えない情報を見える化!

しかし、この数字から問題が見えたところで、それを元にどのように判断するかは、全く別の次元の話です。これは私の想像ですが、見える化に関しては、ほとんどの上位のチームはできていたと思います。しかし、結果的に1位から204位まで差がついた部分は、この次の段階の、どのように未来を予想し、考えられる選択肢を吟味し、意思決定をするかという部分です。現在の状態に注意を払いつつも、時間の制約がある中で、スピードと正確性を天秤にかけながら未来を計算、予想し、意思決定をするのは、限られた時間という資源を効率よく使う必要がありました。この判断力は直観によるものと考えられがちですが、1度2度なら偶然上手くいくかもしれませんが、72時間という勝負になるとそれは不可能です。必要なのは、計算から得られた数字を、正しく理解して未来を計算から予想する能力です。

幸い私たちのチームは致命的なミスを犯さずに5位で終わることができました。今思えば、MBAでの学習スタイルで多く見られる、ケーススタディやロールプレイは、限られた時間でデータの意味を理解し、意思決定を誤らないためのものであったと思います。

3. 家族の理解の大切さと負担の軽減方法
今回の72時間耐久コンペティションとなると、家族がいる場合は、その家族への負担も相当です。通常授業とその復習でなかなか家族との時間を作れない上に、週末を使ってコンペティションとなると、より家族との時間が減ってしまいます。家族には事前に説明をして、理解してもらいましたが、やはり多かれ少なかれ心苦しい部分もあり、中には家族の予定を優先するメンバーもいました。日本では、家族を優先するのは難しい部分もあると思いますが、こういった長期間のコンペティションとなると、家族の理解無しでは、作業に集中して考えられないと思います。そういった意味で、家族の予定とバランスを取りつつ、チーム作業の時間はコンペティションに全力を注いでくれたメンバーには感謝です。

チームで延々と議論した結果のホワイトボード。この時は1位になることを疑っていませんでした。

また、家族への負担を軽減するため、私たちのチームは、Google Hangoutsなどのツールを使用し、度々チームミーティングを在宅から行いました。この電話会議方式も日本では賛否両論だと思います。遠隔地で分かれたメンバーとタスクを行う場合、使用するテクノロジーの種類、打ち合わせ時のルール、データの共有方法など、様々な選択肢があります。一昔前に比べ、メンバーが分かれた状態でのチーム作業も、技術の進歩で一般的になってきましたが、やはりFace-to-Faceの打ち合わせに比べると効率的に議論をするのは難しい部分があると思います。

この点でとてもラッキーだったのが、今、受講しているEffective Virtual Teamという授業で学んだ内容をそのまま使えたことです。この授業では、遠隔地にメンバーが分かれたチームにおいて、いかに効率的にコミュニケーションを行い、大きな成果を上げるかを学習します。実際にはかなりの頻度で顔を合わせていたため、少し授業の内容とは少しずれますが、それでもGoogle Hangoutsを使ったコミュニケーションにおいて、応用できる部分が多くありました。今後、チーム作業におけるメンバー間の物理的な距離は、様々な理由から、伸びることはあれ、縮まることはないと思います。そのような状況では、チームを成功に導くことのできるスキルの重要性は増す一方であり、Effective Virtual Teamで培ったSkillは今後のキャリアの成功に欠かせない能力であると感じました。


上記の3点以外にも、チームで問題に取り組む重要性や、直観が当てにならないと分かっていても惑わされた意思決定など、書ききれない程の学びのあったCase Competitionでした。明日5/18には無事卒業式を迎え、再び実社会に戻ることになります。仕事が始まれば、日々の忙しさに学んだことを忘れそうになりそうですが、ここに記すことで、今後の自分の道しるべとしたいと思います。

2014年5月11日日曜日

Health Care系選択科目の紹介 (後半)


Class of 2014のWoodyです。
Health Care系選択科目の紹介 (前半)の続きです。

UNC Kenan-Flaglerでは、Concentrationの 1つとしてHealth Careが用意されていまして、本投稿では、前回紹介できなかったHealth Care系選択科目を紹介します。

Design & Delivery of Healthcare Systems
旧名Healthcare Operationsと言い、基本的にはコア科目で学んだ知識だけで、やや特殊扱いされがちなヘルスケア業界に切り込んでいきます(教授もコアのOperationsと同じです)。ヘルスケアシステムが価値ベース(value based)での報酬へ移行しつつある米国において、学生からの評判が高い授業です。

Current Topics In Health
現在の米国ヘルスケア業界の話題を扱います。2013-2014年度の場合、オバマケアが中心となりました。例えば、国民皆保険化による病院の収益への影響を計算したり、プロバイダー(病院+医者)と健康保険が垂直統合したモデルを評価したりしました。ヘルスケアによる生活の質の向上と、金銭的な持続可能性のせめぎ合いを勉強できるコースでした。

Healthcare Consulting Projects
その名の通り、ヘルスケアに特化したコンサルティングプロジェクトを集中的に行います。例えば、2012-2013年度の場合、Emailによる診療の研究、糖尿病のコスト管理、臨床研究における治験者募集の改善、等々が行われました。なお、STARプロジェクトでもヘルスケア関連のプロジェクト(製薬、健康保険、病院)もあり、UNCでは、ヘルスケア関連のビジネスにどっぷり漬かる機会が豊富にあります。

※本ブログの掲載内容は、2013-2014年度のコースについてです。年によってコースの増減がありますので、最新の内容は在校生に問い合せてください。

2014年4月23日水曜日

Business and Government

 Class of 2015のMinoです。
 
 今回は、ビジネスと政府の関係を学ぶ、「Business and Government」という授業を紹介させて頂きます。MBAの授業としてはやや異例かもしれませんが、文字通り、政府とビジネスの関係を学ぶ授業になります。そもそも、政府系機関からの派遣であったため、自身の興味とストレートに関係しており、受講することにしました。
 本授業は、MOD3とMOD4の通期に渡り、週に1回月曜日に2コマ連続で講義が行われます。他のMBAの授業と異なる点として、受講している学生はUNCやDukeのLaw Schoolの学生が7割を占めております。(授業としてはUNC Kenan FlaglerのFinanceに属しています)

 受講する学生はWall Street Journal の購読が義務付けられており、授業の冒頭で学生からビジネスと政府の関係に触れた記事を紹介し、ディスカッションが行われます。その後、当日のテーマに移ります。
 1日(2コマ)の授業で1テーマを扱うため、理論や実態を深く学ぶというよりは、幅広く様々なテーマについて実践的な理解を深めることを主眼にしているように感じました。テーマは、Local、State、Federalの各政府の役割、金融危機、安全保障、社会保障、税制、環境問題、外交と多岐に渡り、毎回の授業では、学者、政治家、官僚、企業家等、第一線で活躍している方たちがゲストスピーカーとして参加します。

 特に印象に残っているプロジェクトとして、ロールプレイングがあります。課題に対して、学生が2人1組になり役割が与えられ、立場に応じた主張を展開します。本プロジェクトは、金融危機と環境問題の2回行われました。
 私の場合、金融危機がテーマの時には、Federal Deposit Insurance Corporation(預金保険公社)の責任者の役となりリーマン破綻について主張を展開し、環境問題の時には鉄鋼会社の立場から環境に配慮しつつも厳しい規制は経済活動の支障となる点を主張しました。各プロジェクトを通じて、一つの課題に対して様々な意見があることを実感することができ、課題に対する視座を学ぶことが出来ました。

 以上、政府とビジネスの関係を学べるユニークな授業を紹介させて頂きました。受験生の方に興味を持って頂き、学校選定のご参考になれば幸いです。

2014年4月15日火曜日

STARプロジェクト

Class Of 2015Yasuです。

本日は、現在参画しているConsultingプロジェクトであるSTARについてご紹介させて頂きます。

過去に本ブログでもご紹介しておりますが、STARではMBA3人、学部生2
の合計5人から成るチームで1月~4月末までの約四ヶ月間、
企業のConsultingに従事します。
http://uncmbajapan.blogspot.com/search?q=STAR

尚、STARへの参加者は、Consulting Skills and Frameworksという授業を
必修として履修し、この授業の中でマッキンゼー出身の教授から
コンサルタントの仕事の進め方、リサーチ方法のレクチャーを受け、
それを実際にSTARで活用する、というUNC Kenan-Flaglerらしい大変
面倒見の良いプログラム構成となっております。
Management Consulting専攻者は、Consulting Skills and Frameworks
 を履修した上で、STARもしくはGBPに参加する事になっております。

今年はClass Of 20154人とClass Of 20142人の合計6人の
日本人が参加しております。

私たちのチームのクライアントは、UNCを始めとする複数の大学が出資した
Consortiumで、データベースマネジメントのミドルウェアを開発し、
Open Sourceとして提供しています。

・・・と書くと小難しいのですが、顧客の課題は、大学の補助金で運営されていた団体からSpin-outするにあたり、今まで無償で提供していたソフトウェアの商用化・収益化を図れないか、という点です。

・・・と書いても未だ小難しいですし、これ以上具体的な内容に踏み込んでもおもしろみもなく、オチもつかないので、以降はSTARで養うことの出来る能力について記載することに致します。

STARで養うことの出来る最も大きなスキルは、マネジメントスキルではないかと思います。
STARの特徴は、MBA生だけでなく、学部生も含めたチーム編成となっている点です。私のチームではリーダーを除くMBA2名が、学部生2名の教育係のような役割となり、毎回のミーティングに向けたタスク割り振り、成果物の内容チェック等を行いました。

当然、学部生はビジネス経験もありませんので、資料の体裁から顧客対応まで密な指導が必要となります。とはいえ、相手はまだ21才の大学三年生。3個褒めて1個注意するくらいの割合で、いかに彼らのモチベーションを落とさずチームパフォーマンスを向上させられるよう苦心しました。

MBA生活では、MBA生同士で良くも悪くも上下関係の無いフラットな関係でグループ活動等を進めるため、実際のビジネスとは若干かけ離れた環境となります。
一方でSTARにおいては、ビジネス経験の無い学部生と実務経験豊富なMBA生が一緒にプロジェクトを進めることで、能力に差のあるメンバー構成の中でいかに高いアウトプットを出すかという点で、実ビジネスに近い環境でマネジメントスキルを向上させることが出来るメリットがあります。

とはいえ、マネジメントスキルを発揮するには、まずチームメンバーの信頼を勝ち取る必要があります。
そこで私が実践していたことは、
 1.   誰よりも物量をこなす
 2.  人の嫌がる仕事を率先して引き受ける
です。

幸い、私は前職がクラウドサービスのセールスであり前提知識もあったため、定例ミーティングで要求されること+@の内容をアウトプットとして常に提示することを心掛けました。

また、関連するStakeholderへのインタビューにあたっては、正確な連絡先が分からない企業も多かったため、飛び込み営業さながらに30件以上の該当企業の公式ホームページの問い合わせチャットや一般連絡先を通してインタビューアポイントの取り付けを試みました。

また、英語力に難有りの状態で密なコミュニケーションを図るためには共通の話題を探すことも重要です。
そこで私が目を付けたのは、ゲームと漫画です。
アメリカ人学生(特に学部生)の多くはモバイルゲームに異常な関心を示します。そこで、彼らが熱中しているゲームを私もダウンロードし、いかに高得点を叩き出せるかを競い合うようになりました。毎回のミーティング冒頭では、今日は何点が出たとお互いに報告することが良いアイスブレイクになりました。

さらに、日本の漫画をインターネット経由で読んでいる学部生も多いため、
「日本の漫画ではONE PIECEが一番有名だと思ってるんだろうけど、それだけじゃないんだよ。"こちら葛飾区亀有公園前派出所"という漫画があってね、180巻以上出てるんだけど、おじさん(私)は全巻持ってるんだよ。両津という主人公である警官の実家の軒下から120年前の梅干が出てくる回なんかは秀逸でね・・」
と私見を交えながら、休憩中は漫画談義に花を咲かせていました。

このようにMod3, Mod4において多くの時間を注いできたSTARも現在最終局面を迎え、4月末のFinal Presentationで無事終了となります。
これだけの長い期間Hands-onの機会を提供するプログラムも中々ないと思いますので、アプリカントの皆さまもUNC Kenan-Flaglerに入学された暁には是非チャレンジしてみて下さい。

2014年4月7日月曜日

IBA (International Business Association)の活動

こんにちは。HiroClass of 2015です。

今回はアプリカントの皆さんも気になる“課外活動を通した学校への貢献について”IBAの活動を例に書かせて頂きます。まず少しUNC Kenan-Flaglerのクラブ活動について触れさせていただきますが、UNC Kenan-Flagler には数多くのクラブ活動が存在し、活動別に以下の5つにグループ分けがなされております。

クラブ一覧http://www.kenan-flagler.unc.edu/student-life/mba/mba-clubs

1.MBA Student Association (生徒会のようなもの。予算設定など、クラブ全体を総括しています)

2.MBA Career Club (仕事やインターンの獲得を目的とするクラブでCareer trekCase competition, Conference, 勉強会を積極的に行っています)

3.Student Led Advisory Boards (学校に対して助言を行い、プログラムの改善を図る)

4.Diversity Clubs (国籍や LGBT, ベテランなど、Diversityを形成する生徒のためのクラブ)

5.Activity Clubs (SportsWine tastingなど、どちらかというと娯楽のためのクラブ)

今回はグループ4に属するIBAについて、私の経験をもとに少し書きます。IBAは全ての留学生が所属するクラブで、12年生を合わせると約200人近くになります。このクラブの活動目的は留学生の“学業と就職活動を含めた学生生活の向上を図ること”ならびに“留学生とアメリカ人学生の懸け橋になること”です。IBAの活動は多岐にわたりまして、内容はVice Presidentのポジションを通して簡単に説明させて下さい。

President: クラブの全体総括
VP of Finance: 予算の設定、お金の管理を担当
VP of Communication: HPの更新やメールやフライヤー、SNSを用いたイベントのマーケティング
VP of Corporate Relations: 企業とのネットワーキング、資金集め担当
VP of Learning & Development: アメリカ人を含めた学生全般のグローバル教育担当
VP of Social: IBA最大のSocialイベントGlobal Night (http://uncmbajapan.blogspot.com/search?q=global+night ) など、Socialイベントの企画・運営担当
VP of Careers: 留学生のための就職活動支援担当
VP of Culture Buddy: UNC Kenan-Flaglerには“Culture buddy program”という制度があり、これはアメリカ人学生と留学生の親睦を深めることを目的としたもので、1年生のMod 1が始まる前に留学生とアメリカ人の間でマッチングが行われ、Buddyとしてアサインします。VPはマッチングを行ったり、Culture buddiesを対象としたSocial イベントを企画します。

VP of Exchange Students Experience: UNC Kenan-Flagler に交換留学に来る学生(年2回)のお世話をします。

以上がポジション名と簡単な職務説明になりますが、私は交換留学生のお世話担当のExchange Students Experience1年生Liaisonポジションを務めました。以下具体的な活動内容を説明いたします。

1.交換留学生とFull-time学生のマッチング

Culture buddyと似たように、交換留学生とFull-time学生の交流を促進させるため、交換留学生にもFull-time学生のBuddyを割り振ります。交換留学生はFull-time学生に比べて渡米から学校開始までの期間が短いこと、また、ほとんどの学生が車を持たないことから生活のセットアップや日常品の買出しなどFull-time学生の助けが必要になります。

2.交換留学生のアメリカでの生活セットアップの手伝い

空港へ迎えに行ったり、食料品や必需品の買出しや携帯電話の入手などの手伝いをします。

3.Welcome/Farewell パーティーの開催

年に2回(春と秋)留学生が30-50人ずつプログラムに参加しますので、それに合わせ、パーティーを開催します。場所や料理の手配、および会における出し物の企画などを行います

4.その他Social イベントの開催
以上、それほど負荷は少ないように見えますが、実際に活動するのはほぼ一人でしたので、結構な仕事量でした。しかしながら、以下の点において非常に有益な役割であったと思っております。

・1年で合計60人近くの世界各国からの交換留学生と知り合うことが出来たこと

・Buddyを募るためクラス全員へのメールの送信、SNSを使ったマーケティング、およびパーティーにおける英語での司会進行など、貴重な経験が出来たこと
交換留学生や学校(完全に人手不足)にとても感謝されたこと

このような活動は自分にとってプラスになるだけでなく、きちんと学校に貢献することが出来たな、と強く感じることが出来ました。自分が動かなければ何も進まない状況でしたので。

私はこの経験を通し、“更にIBAの活動を盛り上げていきたい”と強く感じたことから次期のIBAPresidentに立候補し、無事に当選することが出来ました。現在はVPのメンバー集めに奔走中ですが、この活動を通して自分のリーダーシップスタイルを見つめなおし、さらなる飛躍に結び付けていきたいと思います。Leadership教育と言えばUNC Kenan-Flagler(過去ログ参照http://uncmbajapan.blogspot.com/2013/02/leadership-development-program-unc.html )。みなさんもクラブ活動を通してリーダーシップをさらに磨いてみてはいかがですか。
 

交換留学生とウェルカムパーティーにて
Hiro