2011年4月28日木曜日

フレームワーク

USKです。今日で1年生の授業が終わってしまいました。
感傷はさておき、MBAでの勉強といえば、ケースとフレームワークです。
留学前はフレームワークが何なのかよく知りませんでしたが、「考え方の枠組み」と訳すのが適切です。物事の分析の切り口を明らかにして、漏れがないように、考えを整理するためのツールです。
SWOT分析や、マイケルポーターのFive Force、Value Chainは、フレームワークの代表選手です。教授からフレームワークを武器として与えられ、学生はケースの分析に立ち向かいます。
復習がてらこの1年に習った主なフレームワークをおさらいすると、

・EPO(Effort-Performance-Outcome): 部下のモチベーションをあげるための仕組み。
・ABCD(Acquire/Bond/Comprehend/Defend): 社員が気持ちよく働くための4つの条件。
・SMART(Specific/Measurable/Ambitious/Reasonable/Timetable): 部下への仕事の指示、フィードバックで気をつけること。
・VRIN(Valuable/Rare/Inimitable/Non-substitutable): 新製品の優位性を分析する。
・Value Net: 企業をとりまくエコシステムを分析する。
・Rodger's Framework: 新製品が市場への浸透しやすさを、6つの切り口から分析する。
・3A(Aggregation, Adaptation, Arbitrage): 海外戦略は3つの要素のバランスで形成される。
・ADDING(Adding volume, Decreasing cost, Differentiating, Incresing industry attraction, Neutralizing risk, Generating Knowledge): M&Aを評価する際の切り口。

中には「何だこれは?」と言いたくなるような、こじつけた名前のものもあります。
こうしたフレームワークは、ビジネス書やインターネットで知ることはできます。しかし、根底に流れる思想を理解して実際に使えるようになるために、教授の授業やケーススタディは欠かせないように思います。実際のビジネスシーンに戻り、フレームワークをいかに活用できるか、楽しみなところです。

2011年4月24日日曜日

BlueCup

Class of 2012のKです。
今回は今週行われたBlueCupについてご紹介したいと思います。
BlueCupは、近くにあるDukeとUNCのMBA同士の年1回行われる共同イベントで、サッカー、野球、バスケット、バドミントン、卓球等多くのスポーツでお互い競い合うイベントです。今週の水曜日の男子マラソンから始まり、土曜日まで行われ、最後はDukeとのSocialで終わります。
私は今年はBadmintonに参加しました。一勝一敗でしたが、TotalではDukeに惜しくも負けてしまいました。ただ普段近くにいながらお互いに忙しいためなかなか交流する機会がないので、競技も当然楽しめましたが、Dukeの学生との会話も非常に盛り上がって楽しかったです。

今年は男子バスケ、ゴルフ以外はほとんどDukeに負けてしまったようです。昨年UNCが勝利を納めたので油断してしまいましたかね(笑)。
また、これは本日最後に行われたSocialの写真です。非公式ながら、ビアポン大会が行われ、すごく盛り上がっておりました。来年は是非UNCに勝利をもたらしたいですね。Go Tar Heel!

2011年4月12日火曜日

Admitted Student Weekend

先週4月8日金曜日から10日日曜日にかけて、合格者がUNCを見に来るAdmitted Student Weekendがありました。在校生のパネルディスカッション、各クラブからの説明、毎晩ディナー&飲み会、アパートからの勧誘など、色々なイベントが行われました。

合格者の方々とお話させていただいたのですが、UNC進学を決められた方、まだ他校と迷っている方と、両方いらっしゃいました。時間、お金、機会損失など様々な面から見て、進学先を決める(そしてそもそもアメリカの大学院に行く)のはとても大変だと思いますので、どうにか最後は自分で納得のゆく決断ができるといいなと思います。自分はたまたま迷わなかった(絶対アメリカの大学院に来たいと思っていた&UNCしか受からなかった)のでAdmitted Student Weekendは参加しなかったのですが、色々な人の意見を聞くこと、そして自分の目で学校を実際に見ることが学校を選ぶのに役立つこともあると思います。

2011年4月6日水曜日

雑感 in Mod IV

Class of 2012のKojiです。

光陰矢の如し。月並みな言葉ですが、Round 3の合格発表があり、Mod IVも残すところ1ヶ月を切った現在、時間の経つのは早いものだと痛切に感じます。合格の報に接して安堵したのも束の間、入学・渡米準備に忙殺される一方、待ってましたとばかりに振られた多量の仕事の処理に追われていた1年前が昨日のことのようです。

そんな感傷もそこそこに、進行ペースがやたらと早いMod IVの授業と、年度末に向けて目白押しのイベントが時間の流れを更に加速させます。

今学期の履修科目は必修が1つのみで選択科目が4つ。その中で選択科目の1つ「Financial Statement Analysis」に触れたいと思います。自身のバックグラウンドが「銀行」であり、中でも「企業審査」経験が長いので馴染みの分野とも言えますが、アジア、欧州の企業審査の経験等も踏まえ、基本に立ち返りつつも、ビジネス・スクールという場で「財務分析がどのように教えられているのか」にも個人的な関心があったので選択しました。

長年続くコースで、講義内容やケース・アサインメント含めてよくストラクチャーされており、John Hand教授(イギリス人)のパッション、強いアクセント、ユーモア、大げさなジェスチャーと併せて飽きさせません。タイプは各々違うとはいえ、Mod Iの必修科目Accountingの講師Mark Lang、Mod IIIのTax in FinanceのEd Maydew(3人ともシカゴ大学出身)もそうでしたが、「会計」という退屈な響きの科目で講師として生き残るにはユーモア、個性が欠かせないのでしょうか。

講義内容そのものは、その名のとおり財務諸表分析。ただ、単に財務諸表から収益性・財務効率・流動性・レバレッジ等の各種指標を「読み取る」のではなく、underlying businessの実態、置かれた経営環境、経営陣のインセンティブ等の周辺情報等を紡ぎ合わせて、実際の財務状況を「掘り起こして」評価することに主眼が置かれています。今までの授業では、極端に言えば、強烈な業績連動の報酬体系の下、「グレーゾーンならやった者勝ち」という思考形態を所与として、「粉飾」を見抜く分析力の養成です。続いて、信用力評価、Valuation、Governance等を取り扱う予定です。様々な分析手法の講義もありますが、ケースが約6割程度を占めていることに加え、各ケース自体の内容も濃くかなり充実しています。

グループ・アサインメントも2名のグループで行うので議論も濃密です。元会計コンサルタントの学生と組んだのですが、これがまたディマンディングで大変。ミーティングでかなり摺り合わせてレポートの準備に取り掛かった筈なのに、仕上げの段階での度重なる電話での議論で、あっという間に携帯電話のクレジット(プリペイド式)を使い果たす羽目に。。。その日は、その学生の結婚記念日で奥さんとディナーがあるとか言っていたにも関わらず、ギリギリまで取り組む姿勢に頭が下がりました。会計事務所の裏事情等も色々と教えてもらったのも副産物でした。

とまあ、こんな感じであっという間に時間が過ぎていくのですが、夏休みの準備もまた大変。目線も上げて残りのModを過ごしていきたいと思います。