2011年3月6日日曜日

子女教育

Class of 2012 のTEです。

スクールは現在春休みの真っ只中です。GIE等の海外プログラムに参加する人、長期プロジェクトに精を出す人、チャペルヒルを離れて旅行を楽しむ人、それぞれの学生が思いのままに2週間の休みを有意義に使って楽しんでいるようです。私は小学校に通う子供のスケジュールにあわせてチャペルヒルに残り、入学以来いつか読もうと溜めていた本を一気に読んだり、体力増強のためにジョギングやその他いろいろなエクササイズに耽っています。加えて子供が通う小学校に毎日顔を出すようにしています。

住居から歩いて5分ほどの距離にある公立小学校に通う娘にとってもアメリカでの生活は私と同じように大きな挑戦であるはずであり、入学以来、学期間の休みになると娘のクラスルームに行って娘の様子を見るようにしています。娘のクラスルームには20人の生徒に対して2人の先生と常時数人の親が滞在しています。生徒の親には小学校で何らかのボランティアワークを行うことが求められており、数名の親が交代でクラスルームに来て先生と同様に生徒の面倒をみたり指導をすることになっています。複数の大人の眼がクラスルームにあることはいろいろな意味でポジティブに働いているようで、子供を預ける親としても安心できるのではないかと思います。

私と妻はボランティアワークの一環として、私の休みのときに娘のクラスの時間割りを少しもらって日本文化の紹介をするようにしています。世界地図を広げて日本の場所を教えるところから始めて、食べ物、着物、アニメのキャラクターを紹介したり、折り紙教室をしたりもしました。先週は、たまたま娘のクラスメートが日本を紹介する本の中に書いてあった「さくら」の歌と桜の写真に興味をもっていると先生から伝えられたため、日本人にとって桜がどういうものかを説明して、娘にピアニカで演奏させてさくらの歌をクラスで歌いました。「日本のアカデミックイヤーは4月に始まって3月に終わるから、桜が咲く時期に友達と別れたり新しい友達に出会うんだよ」と説明したところ、娘の先生が妙に感心していました。

娘のクラスルームに行くことは私にとってもアメリカ社会の一端を垣間見る貴重な経験となっています。シャイで英語が不得手な娘を気遣ってくれるクラスメートの姿を見ることは私にとって嬉しいことであると同時に、他人への気遣いとカジュアルな人間関係の構築に価値を置くアメリカ社会の原点を見る思いがします。毎朝クラスが始まる前に右手を左胸にあてアメリカ国旗に向かって国家に対する忠誠の誓い(Pledge of Allegiance)を暗唱する際は、私も妻も立ち上がって国旗に向い静粛しています。(娘が当然のように誓いを暗唱している姿を初めてみたときは少し驚きました。)

チャペルヒルはUNCを中心とした文教地区として名高く、娘が通う小学校を含めたチャペルヒルの複数の公立小学校が全米の小学校ランキングの上位にランクされています。小学校の生徒はUNCや隣町にあるDUKE関係者の子女が多く、私がUNCのロゴが入ったパーカーを着て小学校に行くと「TAR HEELS(UNCのチーム名)のファンなのか?」とか「僕の家族はみんなDUKEなんだ」といったことを娘のクラスメートから言われます。幼稚園に通う息子のクラスでもすでにTAR HEELS派とBLUE DEVILS(DUKEのチーム名)派に分かれており、アメリカにおける大学と町の関係の深さを容易に感じることができます。日本に比べて大学への愛校心が非常に高いと言われるアメリカですが、ここチャペルヒルにいるとその理由が簡単にわかる気がします。

明日、息子の幼稚園と娘の小学校にUNCのカロライナブルーのパーカーを着て行けば、複数の子供が私のところに寄ってきて「UNCやったね!」と言ってくれること間違いなしです。なぜなら、昨晩のカレッジバスケットボールの地区最終戦でUNCがDUKEを破り地区のレギュラーシーズン優勝を決めたからです!

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