Class of 2012のTIです。今月5日より既に春学期が始まり、徐々に忙しさが増してきましたが、春学期開始前の2日間(1/3と1/4)、全一年生が参加してIntegrative Exerciseというイベントが行われました。Integrative Exerciseとは、各スタディーグループがチョコレートメーカーのハーシー社(The Hershey Company)の経営分析やバリュエーションを行い、新製品や新戦略を立案してプレゼンを行い、その内容を競うものです。
このイベントの目的は、秋学期のコアクラスで履修した統計、ファイナンス、マーケティング、ビジネスストラテジーなどのクラスで学んだ内容に加え、チームワークやコミュニケーション能力などを文字通り"Integrate”させ、実際に企業が抱える問題を分析し解決すべく応用するという実践的な体験をする事です。
通常のケーススタディーと異なり、事前にシナリオや問題点などが与えられないため、各チームが独自の視点でハーシー社の置かれた状況を分析し、問題点を定義するところから始めなければなりません。
1月3日は丸一日各チームでの準備に充てられ、殆どのグループがスタディールームにこもってアイデアを練ったりプレゼンのスライドを作ったりしました。
この日には約十種類のハーシー社のチョコレート製品がぎっしり詰まった紙袋が生徒全員に配られ、イベントのムードを盛り上げました。
翌1月4日の午前11時がプレゼン用のスライドの提出期限で、午後に入ると全部で56あるスタディーグループが7つの教室に振り分けられて、予選ラウンドが行われました。
この予選ラウンドでは各教室ごとにハーシー社からの代表者1名、学校の教授2名、その他学校関係者1,2名が審査員となり、各チームが12分の持ち時間を使ってプレゼンを行い、その後3分間のQ&Aが続きました。
約3時間に渡る予選ラウンドの後、学生と審査員全員が講堂に集まり、決勝進出の4チームが発表になり、その場でこれら4チームがみんなの前でプレゼンを行う決勝ラウンドが行われました。
私のチームは1月2日に一度集まってブレインストーミングを行い、①毎年夏に売上げが落ちる季節性を緩和する為、アメリカの独立記念日の7月4日を中心にマーケティングキャンペーンを張る、②ミントやガムなど、チョコレートとのシナジーが低い商品のうち収益性の低い商品を製造中止にして収益を改善する、③健康ブームに対応するため、小さめの100カロリーパッケージを導入する、という3つのアイデアに絞込みました。3日は丸一日リサーチとプレゼン作成、そしてこれらの施策の収益や株価へのインパクトの算出などに費やし、4日の午前中はプレゼンのリハーサルに時間を使って本番に臨みました。プレゼン自体はそつなく終える事が出来ましたが、Q&Aでこれらの施策の効果やバリュエーションの算出根拠などについて厳しい質問を受けてしまいました。
決勝ラウンドでは、新製品として子供向けの栄養補助食品のアイデアを発表したチームが優勝を遂げました。この新製品はストロー型のパッケージの中に粉末状のサプリメントが入っていて、それをミルクに混ぜてそのままストローを使って飲むといったものでした。実用的な形や子供向けの味など製品のアイデアがとても具体的で、製造原価や価格なども説得力のある数字が出されていました。加えてプレゼンの導入部分で、アメリカで社会問題となっている子供の肥満の問題や、子供が牛乳を飲む事の効用、低迷する子供の牛乳消費量、子供の健康問題に対する親の意識調査などのマーケットリサーチを効果的に使う事により、この新製品をこれらの問題の解決法としてアピールしたのがとても有効だったと思います。
このIntegrative Exerciseの他にも学校の内外で様々な企業や団体が主催するケースコンペティションなどに参加する事で、同じような体験をする機会はたくさんあります。しかし今回のIntegrative Exerciseは一学年全体を挙げてのイベントで、身近なクラスメート達のプレゼンを直接見聞きする事で多くの刺激を貰い、今後のプレゼンの参考になるようなアイデアも得る事が出来ました。私は今学期中に外部団体主催の金融系のケースコンペティションに出場する予定なので、早速今回の経験を活かしてみたいと思っています。
2011年1月17日月曜日
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿