2008年11月30日日曜日

Finance

# 前回の記事(Macroeconomics)の続きです。

Class of 2010のMskyです。

Thanksgivingで学校の授業が休みのため、長い週末を楽しんでいます。
一年で最大のセール、Black Fridayは動物園(NC Zoo)に行っていたため逃しましたが、それでも昨日行ったCarolina Premium Outletでは存分にショッピングを楽しみました。

さて、MacroeconomicsのGregが「なんで企業が倒産(Chapter11を宣言)しちゃいけないのかわからんよなぁ」と言っていた次のFinanceの授業で、Adam Reedが種明かしをしてくれました。相変わらず教授どうしが連携して授業を展開してくれます。(UNCを選んで本当に良かった!(笑))


Finance系の教科書"Corporate Finance"とMacroeconomicsの教科書"International Economics"


ところで、私は「どうして企業は借金をしてまで成長しようとするんだろうか」と疑問を持っていました。狭義の「無借金経営」(借入れをせず自己資金のみで経営すること)がベストであり、それができない企業がやむを得ず借金をしているのだと思っていたのです。そこに、Financeの授業で、「借金の利子に対して税金がかからない分(Tax Shield)だけ得をする=企業の価値が高まる」、という理屈(MM理論)を学びました。この増分のPresent Valueは「(借金の利率)×(税率)」になり(常に正なので)、借金をするほど良いことになります。これは驚きです!

「じゃあ、借金しまくればいいってこと?」とAdamが疑問を投げかけたところでその日の授業が終わり、件のMacroeconomicsのGregの問いかけになったわけですが、その二つの質問が関連していることにその時は気づいていませんでした。

Adamの答えを簡単に言うと、「100%借金をしている状態というのは破産(bankruptcy)で、弁護士費用、借入れ利率の上乗せなど、とてもコストがかかる。だから企業はそれを避けなければならず、借金の割合あるいは金額を調整している。」ということでした。破産して一から出直すにもコストがかかるから、Shareholder至上主義でも(=社員の雇用など一切考えなくても)倒産しちゃだめなんですね。なるほど。

こうして疑問は解けたのですが、それにしても気になるのがDetroit3に対する皆の冷ややかな態度。政府による救済策を取り付けるためcorporate jetでWashingtonに乗り付けたRick Wagoner会長らの“ずれっぷり”には私もあきれましたが、「他を差し置いて、売れない車を作り続ける企業を助けるべきではない」とまでは思えず、経済に与える影響のあまりの大きさから倒産は避けるべきだと信じています。

ちょうど授業の再開する12/2がD3の再建策提出期限のようです。さぁ、どうなることでしょう。週明けの授業が楽しみです。

Posted by Msky

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