2018年11月30日金曜日

交換留学生から見たUNC

はじめまして、KFBSに在籍する交換留学生の志村です。私は、新潟県にある国際大学から交換留学生として2018年8月から12月までKFBSに在籍し、レギュラーの学生の皆さんと共にMBAプログラムに参加しております。今回の記事では、私が交換留学生として感じたことをレポート、ご紹介させていただきます。

私は、東京で総合不動産デベロッパーに勤めており、現在、企業派遣生として国際大学の1年間MBAコースに在籍した後、KFBSに交換留学に参りました。8月から12月まで(Module1, 2)の間、二年生とと共にエレクティブ科目を合計6教科受講しております。国際大学は新潟県にある大学で、MBAには世界50ヵ国以上から留学生が集まっており、全ての授業が英語で行われています。また、世界中に提携校(Tuck, ESADE, NUS等)があり、KFBSはその一校です。私は英語力の向上のため英語圏での交換留学を希望し、留学先の中でも最難関の一つKFBSに応募をし、幸運にもKFBSで学ぶ機会を得ることができました。

私と同様、世界各国の提携校から約30名の交換留学生がKFBSに来ております。約80%の交換留学生はヨーロッパ各国のビジネススクールから来ているのに加え、数名がメキシコやアフリカ、10名弱がアジアから参加しています。KFBSのレギュラーの学生の皆さんももちろん交換留学に行くことも可能なので、クロスカルチャルな経験を積むという意味では、ヨーロッパ方面のESADEやSt. Gallen等の有名校に行くのは面白い選択肢かもしれません。
今回の記事では、UNCやChapel Hillについて「カリキュラム・授業」、「生活」、「UNCの人」の三点から私が感じたことをご紹介致します。

1. カリキュラム・授業
前述の通り、交換留学生は2年生扱いでKFBSに所属するため、エレクティブ科目から授業を選択する形になります。一部の科目は交換留学生が履修できない等があるものの、ほぼレギュラーの学生と同様に授業に参加することができ、充実した学生生活を送ることができました。今回はModule 1に受講した授業をご紹介します。

Multinational Corporate Finance
某石油メジャーのTreasurerをされていた教授が自らの経験をもとに執筆されたケースについて、チームでRecommendationをするというものがありました。Quantitativeな分析をしたうえで、Qualitativeな議論を実際にプロジェクトをやられていた人を前にプレゼンするのは、かなり緊張感がありましたが、素晴らしい経験になりました。また、どの先生も非常に親切な方ばかりで、Office Hourに教授の部屋に伺うと、交換留学生の私にも親身に相談に乗ってくれ、教科書を貸してくれたり、授業で理解できなかった点を個別に解説してくれたりしてくれます。

Supply Chain Management
オペレーションという地味な分野の授業ではありますが、私が不動産のバックグラウンドであることもあり履修しました。コアで履修するオペレーションの授業を更に発展させ、グローバルなサプライチェーンでの課題へのアプローチをQuantitative(モデリングと最適化等)とQualitative(Sourcing, Risk/Exposure等)の両面から学ぶ授業です。ティーチングが非常に的確かつクリアなので、サプライチェーンのバックグラウンドがなくても問題なくついていくことができます。また、最後のグループプロジェクトでは、自由に企業を選びサプライチェーンの分析をするのですが、Last-mile DeliveryやBlock Chain等最新のトピックを選ぶチームもあり、とても興味深い内容でした。

Corporate Reputation Management
授業のタイトルだけ聞いて、とても面白そうで履修してみました。某クレジットカード会社でマーケティングをやっていた教授が、毎回のテーマに沿って短いケースの紹介(スライドなし)しながら、ディスカッションを交え進めていくという独特のスタイルの授業です。体系的・理論的なReputation Managementのレクチャーはあまりなく、ディスカッションの後、教授が授業の最後にポイントとなる点をラップアップで解説するという形です。教授が紹介するケースはビジネスだけでなく、教授の経験された9.11の話や盲導犬を育成するボランティア団体の話など、多岐に渡るのも、非常に興味深かったです。

2. Chapel Hillでの生活
私は、4か月間の滞在だったため、車なしでの生活でしたが、特段問題なく快適に過ごすことができました。チャペルヒルは大きな街ではありませんが、自然に囲まれたのんびりとした雰囲気する安全な街です。日本と大きく気候が変わらないのも、過ごしやすい要因の一つかもしれません。

住まい
住まいはキャンパスから車で10分程度の場所にあるSouthern Villageというコミュニティにアパートメントを借り、一人で住んでいました。Off-campusで一人で住むのは気ままではあるものの、On-campusに比べ、同級生たちと物理的に距離が離れてしまうのが難点です。私は、国際大学でOn-campusだったのですが、物理的に距離が近いことで、共に食事をしたり、お酒を飲んだりすることで多くの友人を作ることができたこともあり、特に、一人暮らしをされる方にはOn-campusを強くお勧めします。(残念ながら私は抽選で漏れました。)
ただ、Southern Village自体は素晴らしいコミュニティで、特に家族と共に暮らされる方にはお勧めです。大学のスタッフ曰く、「チャペルヒルで最も高級なコミュニティ」らしく、コミュニティ内を走る車はBMWやLexusなどの高級車をちらほら見かけます。コミュニティセンターには数軒のレストラン、映画館、小さなスーパーマーケット、ドラッグストア、子供向けクリニック等があり、車に乗らずとも日常の買い物はコミュニティ内で済ませられます。大学にはコミュニティから出る無料バスを使い、ドアtoドアで30~40分程度かけて通っていました。難点は、ずばり家賃の高さでしょうか。私の住んでいる1Bedroomタイプ 860 square feet(木造3階建ての3階)で1,800USDくらいします。

交通手段
主な交通手段は市内中に路線が広がる無料バス”Chapel Hill Transit”、Uber、キャンパス内はレンタルサイクルを駆使して移動していました。平日はバスを使えば、キャンパス、フランクリンストリート(チャペルヒルのダウンタウン)には30分程度で行くことができます。週末と夜間は、Uberで移動をしていました。Uberで、Southern Villageからキャンパスまで約5~7ドル程度、フランクリンストリートまで約7~10ドル程度かかりますが、携帯ですぐに捕まる便利さから頻繁に利用していました。

買い物
前述の通り、日常の買い物のほとんどはSouthern Villageの中で済ませていましたが、正直若干価格が高いこともあり、週末にはWalmartまでUberで買い物に行っていました。特に、こちらに来てからすぐの頃は、リネンやお風呂周りの必需品をそろえるため、何度か通いました。物はそこそこですが、まさにELP!だったので、短期滞在の私には助かる存在でした。また、近隣のアジア食材を扱うスーパーに連れて行ってもらい、日本のお菓子、緑茶、調味料等を見て、思わず手が伸びてしまい、ついつい買いすぎてしまうということがありました。

週末の過ごし方
週末も宿題や授業の準備をしていることが多かったものの、ビジネススクールの学生が開催するパーティーに参加したり、他の交換留学生と食事にでかけたり、バスケやフットボールを観戦したり、日本人のレギュラーの学生の皆さんに日本食を分けてもらったりしながら過ごしておりました。Southern Villageにある居住者が使える屋外プールと小さなジムで汗を流すこともありました。ただ、2年間住むことを想像すると、やはり車がないとやや退屈に感じることもあるかもしれません。また、秋休みやサンクスギビングを利用して、シカゴやボストンに1週間程度の旅行を気軽にできるのも楽しみの一つでした。交換留学生の中には、ほぼ毎週末のようにアメリカ各地やキューバ等の近隣諸国へ旅行している人もいました。

3. Chapel Hillの人々
最後に、なんといっても私が最も印象に残っているのは、Chapel Hillで出会った皆さんです!一言でずばり皆さんとても優しい方ばかりです!交換留学生として、右も左もわからずChapel Hillに来てしまった私にとっては本当にありがたいことでした。
まずは、大学スタッフ。エクスチェンジプログラムを担当してくれる大学スタッフがとても親切で、本当に何でも相談に乗ってくれます。勉強のこと、日常生活のこと、困ったことがあれば一言質問すると必ず何かアドバイスや情報を提供してくれるとてもありがたい存在でした。
そして、チャペルヒルの人たち。到着初日にはUNCのスタッフの方がボランティアで自宅まで送迎をしてくれた上に、その後、買い物まで連れて行ってくれるという大サービス。その後も、自宅に招いて下さり一緒に食事をするなど、とても暖かく迎えてくれました。また、地元の皆さんもとても温かい人が多く、バスの運転手やスーパーのスタッフなどとコミュニケーションしても、嫌な思いをすることはありませんでした。
最後に、このブログを運営されている日本人の学生の皆さん。私が見る限り、皆さん普段から固まって行動しているわけではないのですが、いざという時の結束力や団体行動の機敏さはさすが日本人!そして、皆さんとても優しい人ばかりで本当にありがたかったです。僕がチャペルヒルに来て早々食事に誘ってくださったり、買い物に連れて行ってくださったり、授業選びの相談に乗ってくださったりと、たくさんのサポートを頂いたこと本当に感謝しています。たった4か月ではありますが、海外に住むのも初めてだった私にとっては、精神的にもとても支えられた存在でした。


最後に、
この記事を書いている時点で、交換留学も残すところあと1か月となりましたが、皆さんや大学のサポート、そして、KFBSとChapel Hillの素晴らしい環境のおかげで、充実した留学生活を送ることができそうです。アメリカでのMBAライフは多くの貴重な出会い・学び・気付きにあふれる素晴らしい2年間だろうと想像します。そして、3か月過ごした今は、私もレギュラー学生としてKFBSに来たかったと感じます。MBA入学までの道のりは孤独かつ厳しいものだと思いますが、それに見合うかそれ以上の価値があると思いますので、是非頑張って下さい!


Exchange Students, Fall 2018

2018年11月19日月曜日

クラブ活動 General Management Club

Class of 2019のErikoです。
Webinerに参加していただいた皆様、どうもありがとうございました。これから本格的にエッセイ及びインタビュー準備に入る方も多いかと思いますが、不明な点があれば在校生までお気軽にご連絡ください。

さて、前回のブログでNobuがAsian Business Clubについての紹介をしていましたが、今回はキャリア系クラブの一つで、私が所属しているGeneral Management Clubの活動についてご紹介したいと思います。受験生の中には、「キャリア系クラブってどんな活動をしているの?」と疑問に思っている方も多いかと思います(実際に私もそうでした)。キャリア系のクラブは基本的には就職活動に向けた準備がメインの活動となります。具体的には、インタビューの練習、2年生の経験談の紹介、企業のネットワーキングイベントや講演会の開催、ケースコンペの開催が主な活動となります。

その中でもGeneral Management Clubは、その名の通り、「マーケティング」「ファイナンス」のように決まった部署ではなく、Full-timeやInternshipで経験するローテーションプログラム、リーダーシッププログラムなど、幅広い業務を経験するキャリアを前提としてインタビュー準備や企業とのネットワーク作りを行っています。
https://www.kenan-flagler.unc.edu/student-life/mba/mba-clubs/general-management-club

私は社費生であるため、キャリア系クラブに所属することに初めは躊躇していたのですが、Presidentをやっている友達から誘ってもらい、VP of Case Competitionとしてリーダーシップチームに参加することにしました。

VP of Case Competitionの役割は、ケースコンペを成功させることにつきます。アメリカの保険会社であるLiberty Mutualにスポンサー企業になってもらい、ケースと呼ばれるお題を設定し、当日のロジスティクスを考え、スポンサー企業および、UNC, Duke, Dardenを含む5チーム24名の参加者に連絡を取りながら、準備を進めていきました。

General Management Clubがケースコンペを開催するのは今年が初めてだったため、手探り状態からのスタートでした。ケースの準備、参加者の募集、ジャッジのお願い、ランチの手配(ベジタリアンやアレルギーなどの食事制限が多いので、細かく配慮する必要があります)、教室・控え室・駐車場・ハッピーアワーの手配、ジャッジングシートの準備、参加賞の準備、等々、かなり細かい作業もたくさんありました。これらすべてを一人でやることは到底できないので、General Management Clubの他のリーダーシップチームに手伝ってもらいながら進めることになります。リーダーシップチームのメンバーの役割や得意分野などを考えながら仕事をお願いしてくのは、実際の仕事に近いところがありますが、そこはやはりMBA、皆仕事が早くて協力的!UNCの良さを改めて実感することができました。

今回が初めてということで改善点はたくさん見つかりましたが、スポンサー企業と参加者の人たちからポジティブなフィードバックをもらったこと、ケースコンペ後のハッピーアワーで参加者の笑顔を見ることができ、普段の授業とは違った喜びを味わうことができました。社費生としてのキャリアクラブへの関わり方の一例として参考にしていただければ幸いです。

優勝したUNCチーム(賞金$2,500!)

2018年11月14日水曜日

クラブ活動 - Asian Business Club

Class of 2019のNobuです。

今週の土曜日11月17日に第二回のWebinarを開催予定ですので、ぜひご参加頂ければと存じます。申し込み及び詳細は以下リンクをご参照ください。
http://uncmbajapan.blogspot.com/2018/09/10271117unc-mba.html

さて、今回のブログは、UNCにおけるクラブの一つであるAsian Business Clubでの活動をご紹介したいと思います。UNCには主にキャリア系、アクティビティ系、ダイバーシティ系のクラブがあります(詳細はhttps://www.kenan-flagler.unc.edu/student-life/mba/mba-clubsをご確認ください)。Asian Business Clubはダイバーシティ系クラブの一つになります。

Asian Business Clubは、アジアの文化とビジネスを学内コミュニティに共有し、ビジネススクールの学生をアジアの企業や他大学のMBAと積極的につなぐことを目的に、数名の友人たちと今学期(2年生になるタイミング)で新しく設立しました。現在のメンバーは12カ国、合計140人(全生徒550人中)から構成されており、私は現在、クラブの副会長を務めています。

Asian Business Clubとしてスタートして3ヶ月、これまでに中国のMid-Autumnを模したネットワーキングイベントやアジアでの就職機会や文化紹介を行う就職系のイベントを開催しました。今後、アジア出身で様々な業界で活躍されているグローバルリーダーを招いての講演会、また、来年にはお隣のDuke FuquaのAsian Business Clubと協同でRTPエリアの企業を招いたカンファレンスを開催する予定です。

ABCはできたばかりなので、わからないことも多く、困難に直面することも多くあります。自分たちからRTPの周辺企業に働きかけスポンサーを募ったり、他クラブのネットワークやリソースを活用しながら少しずつイベントを開催するなど、現在は主にクラブとしての土台作りに注力しています。一つのクラブをリーダーシップメンバーとして立ち上げ運営していく経験を通して、組織運営や外部とのネットワーキングなど自身にとっても得るものがとても大きいと感じます。

現在、Class of 2020からも3名がリーダーシップチームに参加しており、クラブを軌道に乗せるべく日々奮闘しています。UNCにはその他多くのクラブ活動がありますが、Asian Business Clubでの活動が授業外でのコミュニティ貢献についてイメージして頂く一助になれば幸いです。何かご質問等ありましたら在校生メールまでご連絡ください!
それでは!