2023年3月17日金曜日

最後のMod4を前に、MBA生活をざっくり振り返ります

 

Class of 2023TIです。残りのMBA生活も最後のMod4を残すのみとなりました。ここで、少し気は早いのですがMBA生活全般に関する振り返り的なものを記載したいと思います(Mod4の後だと恐らく色々バタバタしますし、振り返るモチベーションがなくなってしまうかもしれないので)。私自身、恐らく考え方にそれなりの偏りがありますし、当然人によって感じ方が違う部分なので、あくまで私一個人の意見である旨、お含みおきをお願いします。もし質問があれば、unc.mba.japan@gmail.com までお願いします(また、現MBAアプリカントで合格者の方、上記アドレスまで一度ご連絡ください!)


MBA、実際に行ってみてどうだったか?

私は社費・ファイナンス出身(主にPEバイアウトにおけるLBOファイナンスのアレンジ・エグゼキューション)というバックグランドですが、MBAは「図書館」みたいな場所だな、と思いました。使い方が悪ければ使い物になりませんし、目的意識がはっきりしている若しくはMBAコミュニティに存在するリソースを活用しようとする意識があれば有意義になると思います(私費の場合はMBAを経てその学歴を評価してくれる企業へキャリアスイッチできた、というのもそれだけで意義があると思います)。私の場合、①金融機関で学べない領域や買収ファイナンス以外の領域(アントレ・VCファイナンス・スタートアップ領域等)、②ネットワーク、③ソフトスキル(非母国語でのプロジェクトマネジメント)を大きなテーマとして掲げており、③は一定の進歩が見られたなと思うものの①・②は今後のキャリアの中でそれらを測っていかないと評価できないな、という感覚です。この①・②は恐らく今後中長期的にMBAという図書館(Textや資料・教授や学友とのネットワーク)を使っていかないと意味のないものになってしまうと思いますので、卒業後確りと目の前の業務のみに忙殺されるのではなく、自身の強みとして使っていかねばならないなと改めて思う次第です。だらだらと書きましたが、①MBAは中長期的な投資であり、現時点でMBAの価値は図れない、②その図書館へのアクセスを確保できたことや自身が知らなかった領域について触れる・考える機会を得ることができたことは良かった、という2点が要旨です。


想定通りだったこととそうではなかったこと(UNC KFBS)

想定通りだったことはネイティブスピーカーの比率がかなり高く(Class of 2023は約75)で、この環境でグループワークをリードしたりProjectに取り組むのは相応にチャレンジングであり、個人的にかなり良いトレーニングになったかなと思います。また、夏のインターン期間(地元の中小企業のコンサルティング)においても、自身が知らない領域(米国における不動産価値の評価や立替コストの概算をざっくりどう試算するか等)について同級生に聞いたところ、かなり丁寧に教えてくれたので、「UNC KFBSコミュニティ」の一部であり続けることの有難みみたいなものを感じましたし、今後に活かしていけそうなイメージができました。

一方で少しだけイメージが違ったことは、思いの外コンサルや投資銀行等のバックグランドの学生が少なく、特に学校が始まったばかりの時期におけるいくつかの授業では、議論が必ずしもProfessionalで、目が覚めるようなものだったかというとそうではなかったと思います。MBAにくる人は皆エリートで、みたいなイメージをお持ちの方も一定数いらっしゃると思いますが、個人的にはUNCMBAはあまりそんな感じでもないと思います(当然感じ方は人それぞれです)。皆GMAT等相応の得点を叩き出してUNCMBAに入学するので、地頭は良い方が多く、就職活動のプロセス・授業・夏のインターンを経て、皆Professionalなマインドセットが確立されていくようなイメージでした(そういう意味では私もMarketingData分析など完全な素人で、マーケティング出身の方から見れば中々ひどい状況だったかもしれませんが、授業等を重ねていく中で多少感覚をつかんでいった部分はあったと思います)


UNCCollaborativeな学校って本当?UNC KFBSの最大の特徴は?

他のMBAプログラムを経験していないので完全に主観的な評価になります。個人的にはUNCMBAはとてもCollaborativeで、チームワークの際の周りへの気遣いや学習に対する姿勢について、尊敬できる同級生が何人もいました。例えばFinanceがものすごい苦手であるものの、確りと予習して議論でAdd valueしようとしたり周りのFinanceが得意な人が作ったエクセルを自分でも復元できるようにしたり、Group Projectで自分が得意な部分を先に見つけておいて、その部分+αでチームに貢献したり等。入学前はそんなの高い学費を払っているMBAなんだから、学生として当たり前だろ!と思ってしまいそうですが、皆様々なタスク・就職活動・課題活動・家族のケア等複合的に抱えている中で、係る真摯な学習姿勢やチームメートへのリスペクトを欠かさないのはできそうでできないものです。そういった同級生を見て、私はとても気が引き締まる思いになりました(当然、中にはグループでぶら下がっているだけになってしまっている学生も一定数います)Collaborativeから脱線しましたが、皆疑問をぶつけると丁寧に返してくれますし、まさにコミュニティとしての一体感や雰囲気が凄く良いな、と思います。

UNC KFBSの特徴はこの雰囲気の良さと程よいクラスサイズだと思います。実践的なプログラム(例えばSTARや各種実践型授業・地元企業交えた課外活動)は当初思い描いていた通りの満足度合いでしたが、Chapel Hillという程よい田舎都市では皆UNC KFBSのクラスのプライオリティが高く(学外インターンや各種イベントが大都市に比べて少ない為)、クラスサイズが1学年300名くらいと程よいサイズであり皆の顔がある程度わかることから、この一体感というか雰囲気の良さが醸成されているのかな、と思います(完全に主観ですし、後は大学スポーツが盛んでバスケやアメフトなどで皆一緒に盛り上がれる等の要素もあるのかもしれません)


カリキュラム・授業以外の満足度は?

個人的にはChapel Hillの生活に大満足です。理由は、家族(妻と子供二人)も現地の学校や人との交流を楽しむことができたからです。日本人が程よく少ない地域であり、変に日本人だけで固まることなく、家族皆でタフになれた気がします。Baity HillというMBAキャンパスから徒歩5-10分のオンキャンパスアパートメントに住んでいたのですが、長男の同級生の家族が住んでいたり、また土日に子供とプレイグランドで遊べたりと東京では考えられないくらい家族での時間が取れました。後、治安がとてもよく安心して出かけることができました。気になったのは、日本食が乏しく若者が好きそうなエンターテイメントがあまりない(テーマパーク・ミュージカル・観光地等)くらいでしょうか。

また、最大の価値は「キャリアについてじっくり考える時間」が取れたことです。同級生や教授のキャリアに関する考えから学んだこと、また米国から客観的に日本で起きているニュースを見ること等を通じて、自身の年齢や今後の人生形成を深く家族とも協議しながら、考えることができました。おそらく、このような機会はもう人生では二度とないと思います(私個人の人生の展望等は割愛しますが、興味ある方がいれば語らせて頂きます)

MBAの授業をこなしてそんなに時間があるのか?と思われるかもしれませんが、それは人によると思います。私は社費生で就活をやっていませんでしたので、授業に一定程度リソース配分しながらも上記のような事柄に時間を割くことができました。逆に私費生で就活がマストならばそんなに余裕はないかもしれませんし、中には早々に夏のインターンで内定を獲得して完全に二年生の間の授業はリラックスして受けているような方もいます。要は、リソース配分次第でいくらでもやりようがあります(少なくともUNCMBAの授業は本当に悲惨な成績を取らなければFailは取りようがありません。個人的には良い成績を何が何でも取るというよりは、良い成績が欲しい授業とある程度のTake awayがあればよい授業を分けて取ることで、自分なりの仕分けをしていました)


MBAに行く前に何をやればよいか?(渡航前の準備として)

授業に直結するところでは英語のリスニングとスピーキングはある程度練習しておいた方が良いです。ネイティブの議論はスピードがTOEFL等のそれとは次元が違い、中々同じスピードで対応するのはチャレンジングです(私の感覚ではこれを日本にいる間に準備・練習するのは困難です)。一方、自分が発言できる場面で確実に発信するという意味ではDMMやレアジョブ・若しくは業務で英語を使われる場合は自分の意見を確りと英語でOutputできる状態にしておくのは価値があると思います。

後は、自身の専門領域(業務内容や属する業界知識)をどうやって英語で説明するか頭の片隅に置いておくとよいな、と思いました。結局、MBAは企業経営に関する幅広いテーマについてディスカッションという訓練を通じて触れていく場所なので、多少英語が拙くとも専門知識を持っている人物はリスペクトされますし、重宝されます。私の場合はM&Aに関するトークやPEファンドに関する話をYouTubeWSJ等を見て表現を学んでいたことが活きた局面が多々ありました。

授業に直結しないところでの渡航前準備については、あまりにトピックがありすぎるので今回は割愛します(薬・国際免許証・服・変圧器・住居等)


最後に

苦労した受験を経てたどり着いたMBA生活がもう終わりに近づいていると思うととてもあっけなく感じます。残りの授業や授業外の時間等を大切にし、今後の糧になるようなものにしていきたいと思います(纏まりない構成で申し訳ありません)。また、冒頭にも書きましたが、Round2の合格発表がなされていると思いますので、もし当校に合格しまだ在校生とコンタクトが無いという方、是非unc.mba.japan@gmail.comへご連絡ください(UNCへの進学が決まっていない場合も、各種情報提供させて頂きます)

 


上記は先日観戦したバスケの試合です。

以上