2009年3月18日水曜日

GIE Brazil~Favela in Rio de Janeiro編~



Class of 2010のZi-coです。

私も、春休みにGIEプログラム(ブラジル)に参加しましたので、Evans2010さんに引き続き、GIEの話題を。中でも、リオディジャネイロで行ったFavelaについて書きたいと思います。

Favelaとはポルトガル語で貧民街という意味で、リオディジャネイロには数多くのFavelaがあります。実に、リオディジャネイロ住民の4人に1人がFavelaに居住していると言われています。市は法的に居住を認めておらず、それゆえに教育・保健衛生・福祉などの行政サービスを受けられない、また高い失業率や、犯罪の温床になりやすいといった問題があります。

こんなFavelaに、我々を案内してくれたのが、Catalytic Communities(http://beta.catcomm.org/en/)の設立者であるTheresaさんです。Catalytic CommunitiesとはFavelaをはじめとする世界中のコミュニティの活動をデータベース化しているNGOです。各コミュニティは、世界中のコミュニティの成功体験から学ぶことができます。HIV対策や、水質浄化といった地域問題のHow toを集めた彼らのHPは、検索も容易で、英語・スペイン語・ポルトガル語での検索が可能であり、世界中の同じような問題を抱えるコミュニティの問題解決を助けているわけです。同NGOの設立者であるTheresaさんは、エネルギッシュであるとともに、都市計画のphDを持っているだけに、知識も豊富で、非常に魅力的な人でした。

さて、Favelaの話に戻りますが、訪問前は、きわめて貧しく犯罪の温床になっている地域と聞いていたので、どんなところか非常に不安でした。実際、足を踏み入れたところ、狭い道路は迷路のようで、川の水は汚く、家々は木造やレンガ造りの粗末なものでした。それでも、人々に会うにつれて、貧しいながらも、みんな楽しく前向きに生きているということを実感しました。特に子供たちの笑顔が印象的で、カメラを向けるたびに、はにかみながらも素敵な笑顔をくれました。また、訪問したコミュニティは、集会所を作ったり、ネットカフェがあったりと、コミュニティ発展のための取り組みにも積極的でした。雇用に関しても、同Favelaの周辺が開発地域で、土木関係の仕事が多数あるとのことで、こうした安定した雇用が治安の悪化を一部食い止めていると感じました。もっとも、我々の訪問が日中で、団体行動ということもありますが、危険を感じることは全くありませんでした。Theresaいわく、我々が訪問したFavelaは比較的環境の良いところで、きわめて貧しく現地の人でさえも足を踏み入れられないくらい危険なFavelaもあるとのことでした。

Favelaを訪問して、所得格差や雇用、治安といった問題の解決は、行政の仕事だと言ってしまえばそれまでですが、ビジネスの観点から、雇用創出やマイクロファイナンスといった解決策もあるのではないかと感じました。

Posted by Zi-co

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