2020年8月2日日曜日

UNCの看板授業・STARプログラム!

こんにちは、Class of 2021SYです。
コロナウイルスの影響で受験生の皆さんも不安な日々を過ごされているかと思いますが、疑問や相談があれば遠慮なく連絡いただければと思います!チャペルヒルは、以前の記事のとおり、爆発的な感染はないものの、感染を抑えるため外出は控えているような状況です。ただスーパーやレストランはほぼ通常どおり営業していますし、私も夏休みを不自由なく過ごしています。
前置きが長くなりましたが、今回はUNCの看板授業である「STAR」というプログラムについてご紹介したいと思います。STARStudent Teams Achieving Resultsの略で、実際の企業に対してUNCの学生がコンサルティングを行う、というプロジェクトになります。通常の授業と同じく単位認定がされますが、様々な点で違いがあります。
(プロジェクトへのアサイン)
希望者が全員参加できるわけではなく、事前に志望動機などを登録して選抜されます。この際に、業界や分野、企業規模、アメリカ国内外など自分の希望を登録することができ、それに沿ってアサインされるプロジェクトが決定されます。
毎年STARに参加する企業が異なるので、100%希望どおりというわけにはいきませんが、自分は大手医療保険会社のプロジェクトにアサインされました。これは私の希望(大手、ヘルスケア、戦略立案)にばっちりフィットしており、大学側は学生の希望をかなりしっかり見ているのだと思います。
(チーム編成)
STARMBA生と学部生の混成チームが基本になります。自分のプロジェクトはヘルスケアということで、医学部の学部生も1人参加して、計7人の年齢も国籍も性別も異なるグループになりました。
MBAにおいて学部生や他学部生と交流することは、意外と少ないので、交流関係を深めることができる、というのもSTARのメリットかと思います。 
(実践的なプログラム)
プロジェクトはmod34(1~5月)の5ヶ月に渡る長期間のものになります。クライアントとの顔合わせでは、まずkey question(最終ゴール)を設定するのですが、これはクライアントから与えられるのではなく、クライアントと何度もコミュニケーションして、クライアントがどういった問題意識・課題を持っているのか、それを解決するに最も効果的な道筋は何かを一緒に考えていく、というスタイルでした。
key questionが固まったら、週2回(最終プレゼン前はほぼ毎日!)チームで打ち合わせるほかに有識者へのインタビュー、クライアントへの報告、文献のリサーチなどを通じて、最終的なチームとしての提案を固めていきます。こうした流れはまさに実際の戦略立案に近いのではないかと思います。
(大学からのバックアップ)
看板授業というだけあって、大学側もかなり力が入っています。定期的に大学側のチェックが入り、最終プレゼンの模擬練習をする機会が何回もあります。non-nativeの自分にとって、外部のクライアントに英語で専門的なプレゼンをするというのは、かなりきついものでしたが、周りのサポートも含め、よい機会になったと思います。
また、全プロジェクトのメンバーが参加するkick-off meetingは大学が所有する(!)ホテルで開催するなど、様々な点で大学からバックアップを受けられます。

(得られたもの)
得られたものはたくさんありますが、具体的に挙げると、
  • 一つのお題に対して、ここまで長期間、深くコミットすることはなかなかないので(他の授業でもSTARほどではない)、貴重な経験になったと思います。特にアメリカにおけるヘルスケア産業についてクライアントや有識者からも話を聞けて、相当勉強になりました。
  • 授業で学ぶ理論やフレームワークを活用するよい機会になります。仮説を立て、それを検証し、仮説をバージョンアップしていくという戦略コンサル的なスタイルを実際に体験することができました。
  • 一方で、実際のビジネスは理論やフレームワークだけで片付くものではない、ということを改めて実感しました。ステークホルダーの考えやオペレーション、予算、PRなど、様々な要素がある中でどこまでロジカルにアイディアを組み立てて、相手にプレゼンできるか、という課題に対してもがくことになります。こういった苦労はビジネスをする上で大きな糧になるのではないかと思います。
  • 日本の職場ではなかなかないほどに多様性に富んだメンバーだったので、意見を集約したり、タスクをうまく分配することの難しさを感じました。チームとして様々なルールを決めたり、新しいwebツールを使ってみたりして、全員が納得できる結論にたどり着くような工夫をしましたが、これは今後のキャリアにも大いに活かすことができるなと感じています。
時間的にも精神的にも負担があるプロジェクトでしたが、振り返ってみると、負担以上に得られるものが大きい、impressiveな体験だったと思っています。この記事を読んでより多くの方がSTARに興味を持ってもらえれば幸いです!

STARについては、過去記事もご参照ください。

kick-off meetingでチームとクライアントで撮った写真です。

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