2009年11月13日金曜日

Entrepreneurship Concentration

Class of 2010のU26です。

先日、Mod3, 4のクラス登録が終了しました。早いもので、これがMBAプログラムで履修できる最後のクラスとなります。これまでのmodule(Kenan-Flaglerでは、各quarterをmoduleと呼んでいます)では、自分の興味を最優先して履修登録してきましたが、今回ばかりはそうも言ってられません。なぜなら、concentrationのrequirementを満たさなければならないからです。

Class of 2012の受験シーズンも本格化してきましたので、今回はconcentrationについて書いてみたいと思います。

Kenan-Flagler Business Schoolには大別して以下の7つのcareer concentrationsがあります:
Corporate Finance; Entrepreneurship; Global Supply Chain Management; Investment Management; Management Consulting; Marketing; Real Estate
ちなみに、Kenan-Flaglerの特色のひとつであるSustainable Enterpriseは"enrichment"と呼ばれ、concentrationとはみなされません。Sustainable Enterpriseは、どの分野で働く場合でも大事な考え方であって、それそのものが一つの学問分野である訳ではないという見方の表れでしょう。あくまで他のconcentrationを"enrich"させるためのものなのです。
また、Kenan-Flaglerではconcentrationを定めることを必須としているわけでもありません。プログラムオフィスも「視野を拡げるために、幅広く科目を選択しなさい」と言いますし、事実多くの学生が"General Management"と称してconcentrationを定めず、多岐にわたる科目を履修しています。

私の場合、将来的に自分自身でビジネスをしたいという想いがあることも事実ですが、何よりentrepreneurship系のクラスが面白いこともあって、entrepreneurshipを自分のconcentrationにするつもりでいます。が、このconcentration、requirementが結構厳しい。"Concentration Guide"によると、必修科目2つ(Introduction to Entrepreneurship, Business Plan Analysis)、Entrepreneurial Studies Interest Coursesに定められた15科目から最低5つ、Entrepreneurial Studies Skills Coursesに定められた18科目から最低5つ、合計12科目以上の履修が求められます。選択科目を履修できる6 modulesで12科目ということは、各moduleでentrepreneurship系科目を平均2科目以上取らなければならない計算です。何でも取れば良いというわけではないので、これはなかなか厳しい。。。

ともあれ、今回のクラス登録で何とかentrepreneurship concentrationは認められる目処が立ちました。面白い授業が目白押しなentrepreneurship concentrationの中でも特に気に入っているクラスを3つ紹介しましょう。

① Business Plan Analysis
1年生のmod4で履修できるクラス。1 module 14回の授業を2×7セットで構成し、各セットで1つのbusiness planを扱います。1セットの1日目は、事前に配布されたbusiness planを各自で分析したうえで、授業中にbusiness plan作成者本人から事業計画を説明してもらいます。2日目には、そのbusiness planを実際に評価したventure capitalist, angelなどの投資家が現れ、そのbusiness planの強み、弱み、投資判断のポイントなどを赤裸々に語ってくれます。「投資家が知りたいことは、いかに競争優位にあるか、経営陣がどのようなメンバーで構成されていて、持続的な成長を約束できるだけの見込み・実績があるか、にあるのに対し、business planの多くは、自身の技術、サービスについての情報が多すぎる。技術、サービスの詳細を延々と聞かされても時間の無駄である。」、「一日に何十ものbusiness planに目を通さないといけないわけだから、一つに割ける時間は数十秒。この数十秒で投資家を惹きつけることが出来なければ、ゴミ箱行きになるものと心得よ。」など、投資家の視点を理解したうえで、いかにbusiness planを作成すればよいかがつかめます。

② Launching The Venture 1, 2, 3
2年生のmod1からmod3の3 modulesにわたって、business planのfeasibilityを分析し、business planを作成して実際にventureを立ち上げるという、その名通りのクラス。UNC全学部の教員、スタッフ、学生に参加の機会が与えられているため、business ideaを持った人たちが月曜の夕方、一斉に集います。私が参加しているチームは、class of 2009の卒業生が持ち込んだbusiness idea。教授陣の審査を経て、現在"Launching The Venture 2: Feasibility"でマーケットサイズ調査、競合分析、カスタマーサーベイなどを行なっています。今modの終わりにはventure capitalistにプレゼンを行い、アイデアが認められれば、mod3の"Launching The Venture 3: Business Planning"に進むことが出来るという仕組みです。Business Plan Analysisと同じRandy Myer教授が担当するということもあり、BPAで学んだ内容を実際に試すことのできる良い機会となっています。

③ Business Demographics
アメリカをはじめとする先進国、中国などの発展途上国の人口動態が今後のビジネスに与える影響、またその変化から予測されるビジネス機会などについて議論します。この授業、3時間通しで教授のレクチャーを延々聞かされるのですが、扱う内容、出てくる統計データが大変興味深いため、退屈することは全くありません。例えば、「アメリカで最も平均所得が多い人種はアジア系(インド系がずば抜けて高い)であるにも関わらず、彼らをターゲットとしたビジネスの取り組みがほとんどなされていない。」、「Gay/Lesbian/Bisexual/Transgender(米国人口のおよそ10%)は、高学歴層に多く、平均所得が多いうえに可処分所得も多い(子供を生むケースが少ないため)。彼らをターゲットとしたビジネスとしてどのようなものを考えるべきか?」など、demographicsという切り口でビジネスを考えると、これまで考えもしなかったアイデアが次々と浮かんで、とても刺激的な3時間を過ごせます。
余談ですが、人口変化、教育水準、生活コストなどを基に"The Best Places For Business and Careers"をランク付けしたForbesによれば、Raleighが全米1位、Durhamが同3位とのこと。その他、Asheville(同6位)、Wilmington(同13位)、Winston-Salem(同18位)、Charlotte(同19位)など、North Carolinaの都市がTop20に6つもランクインしています。私たちの住むNorth Carolina、これから益々ホットになりそうです。

Posted by U26

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