2009年7月15日水曜日

Summer Program in Paris


Class of 2010のZi-coです。私も皆さん同様、夏休み期間を利用し、欧州のExchange Programに参加しております。私が通うのは、フランス、パリ郊外にあるビジネススクールESSEC(École Supérieure des Sciences Économiques et Commerciales)です。同校は高級ブランドマネジメントを得意とするビジネススクールで、あとで説明するグランゼコールのひとつです。プログラムには、UNCのおとなりデューク大学の日本人3名を含む、カナダ、オーストラリア、シンガポールなど世界各国のビジネススクールから総勢26名の学生が参加し、3週間のプログラムを受講しています。授業は、EUの成り立ちから、EUの地政学、高級ブランドマーケティングなど多岐にわたるもので、興味深い内容ばかりです。
さて、学校はパリ郊外にありますが、多くの学生はパリ市内にアパートを借りています。私も、6区という、セーヌ川南側のいわゆる高級エリアに短期滞在アパートメントを借りて、パリっ子の生活を楽しんでいます。近くにはリュクサンブール公園や、ソルボンヌ大学のあるカルチェラタンなど、多くの魅力的なスポットがあります。それ以外にもルーブル美術館やモンマルトル、エッフェル塔など、有名観光スポットへのアクセスも抜群の場所です。パリ滞在中、多くの観光スポットに出かけましたが、その中で最も気に入ったのが、日本にもあるデパート、プランタンの屋上です。プランタンはオペラ座の近くにあり、屋上は、夜はバーになるのですが、ここからの眺めが抜群で、360度パリの魅力的な眺めを見ることができます。この時期のパリは夜11時くらいまで明るいので、バーで夜景を見ながらロマンチックにというわけにはいかないですが、明るい中でワインを飲みながら、パリ市内の景色を楽しむことができます。同級生と授業が終わった後、慰労会と称して数回訪れました。また、パリは、市内の観光以外にも、EU圏内を旅行するにも格好の拠点であり、私も週末には少し足を伸ばして、オランダやスイスまで出かけました。電車で気軽に国外へ出かけられるのも、アメリカには無い、ヨーロッパの魅力のひとつではないでしょうか。(ちなみにこの投稿も、スイスからの帰りのTGV車内で書いています。)
さて、上述しましたグランゼコールですが、これに代表されるように、フランスの教育システムは日本や米国、さらにヨーロッパ各国のそれとは大きく異なります。これも授業で習ったことのひとつなのですが、ここで簡単にフランスの教育システムをご紹介させていただきます。フランスの初等教育は、日本のように6歳から始まり、初等教育(小学校)5年、前期中等教育(中学校)4年、後期中等教育(高等学校)3年の5・4・3制で、小学校1年から高等学校1年までの10年間が義務教育です。その後、自分の行きたい大学の入学試験を受験する日本とは違い、フランスでは基本的にバカロレアを取得したものが、バカロレアの受験科目によって、自分の行きたい大学の学部に願書を出すというしくみになっています。さらに、普通大学とは別に、グランゼコール(Grandes Écoles)と呼ばれるエリート養成機関があります。大学にはバカロレアさえ取得していれば入学可能ですが、このグランゼコールに入学するためには、高校卒業後さらに2年間準備学級を経て、コンクールに合格しなければなりません。理工系のグランゼコールには有名なエコール・ポリテクニークなどがあり、商業系としてHEC経営大学院や僕の留学したESSECがあります。
滞在を通じて感じたフランス人の特徴としては、効率性や利便性などより“美”を優先する、結構繊細で気配りができるなどがあります。滞在前は、フランス人もアメリカ人も同じようなものと思っていましたが、滞在を通じて、両者の価値観は大きく異なり、フランス人のそれは、むしろ日本人に近い部分が多いのではないかと感じました。
Posted by Zi-co

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