2011年3月13日日曜日

Portfolio Management Game

Class of 2012のTIです。
今回はMod III期間中にInvestmentsのクラスの一環として行われたPortfolio Management Gameについて書いてみたいと思います。

このInvestmentのクラスはMod IIIとMod IVにわたる選択科目です。Mod IIIではポートフォリオ理論や資本資産評価モデル(CAPM)、マルチファクターモデル等を中心に履修しましたが、Mod IVでは債券やデリバティブなどにトピックが移る予定です。Mod IIIが始まると同時に、このクラスを取っている学生は3~5名でチームを作りPortfolio Management Gameに臨みました。このゲームはStockTrackというオンラインのプログラムを使い、各チームごとに与えられる架空の百万ドルをMod III期間中に投資運用し、そのリスク調整後リターンを競うというものです。Mod中最後のクラスで各チームは投資戦略と運用結果についてプレゼンをし、レポートを提出する必要があります。StockTrack上のデータはすべて実際のマーケットのものがリアルタイムで反映されており、取引できる金融商品も米国の株式や公社債をはじめ、外国株式、投資信託、商品先物など多岐に亘ります。StockTrackのインターフェースも、実際のオンラインブローカーを通して売買をしているようなリアルな感じが良く出ていたと思います。

私のチームでは、ポートフォリオの80%をベンチマークであるS&P500をトラックするコアポートフォリオ、残りの20%を高めのリスクを取って追加リターンを上げるサテライトポートフォリオとして分け、ベンチマークに近い抑え目のリスクを基により高いリターンを目指す戦略を取りました。コアポートフォリオを組成する際には、まずS&P500インディックス中の各10業種に対し、チームメンバーの相場観によりオーバーウェイトやアンダーウェイトなどの調整を加えました。その後各業種から規模や最近の値動き、アナリストによるレーティングなどを考慮して有望な2銘柄ずつを選別して、合計20銘柄をコアポートフォリオに組み入れる事としました。サテライトポートフォリオに関しては、BRICsを中心とした新興国銘柄をリサーチし、ブラジルの石油探索会社、インドのITコンサル会社、中国の通信会社、銅の先物の4銘柄にほぼ4分の1ずつ投資する事にしました。

ゲームの開始日は1月10日でしたが、リサーチ等に時間がかかったため実際にポートフォリオに投資出来たのは1月18日。それからクラスの最終日である2月22日までがゲーム期間となりました。期間中特に大きな市場やポートフォリオの変動はありませんでしたが、他の数チームは変動の比較的大きかった商品先物に相当の額を注ぎ込み、6、7割を超えるリターンを上げていたりもしました。(その反面、運用額の大半を失ってしまったチームもありましたが、、、) 他のチームが大儲けしているのを見ていると、ハイリスク戦略への誘惑も大きかったのですが、「実際に本当のお金を投資した場合にも同じ事をするだろうか?」と言うことを自らに問いかけ、当初の投資方針を変える事はしませんでした。

最終的な結果は2.93%の期間リターンで、ベンチマークS&P500の5.23%を下回ってしまいました。コアポートフォリオの構成銘柄が少なかった分ベンチマークをトラックしきれなかったのと、インフレ懸念等から新興国市場が低調でサテライトポートフォリオが期待した程のリターンを上げられなかったのが大きな敗因だと思っています。最後のクラスで行ったプレゼンで投資方針と運用結果を説明した際には、聞いていた教授は結構我々のアプローチが気に入っていたみたいでしたので、結果が伴っていれば言う事は無かったのですが、、、

このクラス自体は非常にアカデミックで、テンポ良く進んでいく様々な理論その説明に付いて行くのが結構大変でしたが、このゲームを通じてこれらの理論をより実践的に身に付けることが出来たと思います。やはり実際の市場のデータを反映していた為、臨場感たっぷりに投資ゲームを楽しめたと思います。

最後になりますが、今回の地震・津波の被害や影響を受けられた方皆様には心よりお見舞い申し上げます。一日も早い復旧をお祈り致します。

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