さて、今回は、ModⅠ・Ⅱで受講したコアカリキュラムの授業を、いくつかピックアップしてご紹介したいと思います。私は純ドメ・文学部・泥臭い営業畑というMBA とは縁遠いバックグラウンドの持ち主でありますが、英語や馴染みのない概念などに予想通り苦労しながらも、新しい知識との出会いを楽しむことができました!
Data Analytics and Decision Making
今年新しく導入された科目ですが、私にとってのModⅠ・Ⅱベスト講義!平たく言うと実践的な統計の授業で、「回帰分析やクラスター分析、シミュレーションなどの手法によるデータ解析を、如何にビジネス上の意思決定に活かすか」を学びます。例えばマーケティングに関連する分野では、顧客の購買データを活用した特定セグメントのターゲティングを、JMPという統計ソフトを活用して実践しました。データ解析のテクニカルな手法だけではなく、問いの設定や結果の解釈についてもしっかりと焦点が当てられており、MBAでの学びとビジネスをつなげるヒントを得ることができました。
Business Strategy
ポーターの5フォースなどのフレームワークや、他社の好事例を学ぶ、企業戦略の講義。学生のディスカッションを主体に進められる、ザ・MBAな授業です。担当のChristopher Bingham教授はUNCの名物教授の一人で、初回の授業でクラス全員の名前を覚えて言い当てるというはなれわざを披露してくれます。ケースで取り上げた企業のCEOとのスカイプインタビューや、その企業で働くUNCアラムナイがゲストとして講義に参加するなど、当事者の生の声を聴き、議論する機会もありました。トヨタや任天堂などのケースの際には私が日本代表として発言を求められるなど、議論への積極的な参加が求められる授業でしたが、緊張感があった分、学びも大きかった気がします。
Operations
製造業の生産管理やサービス業のプロセス管理等、リソース配分の最適化を学ぶ授業。正直、「Operationって何?」というところからスタートした授業ですが、「100%のutilizationは最適ではない」など、ひらめきのもとになりそうな新しいものの見方を与えてくれました。また、チームで取り組むシミュレーションやゲームなども取り入れられており、ともすると数式ばかりで退屈になりそうな内容を、楽しみながら学ぶことができました。きっと自分で選んでいたら受講しなかったので、このような未知との遭遇もコアカリキュラムの醍醐味だと感じました。
もちろん受けとめ方に個人差はあると思いますが、私にとって、MBAの授業は日本の大学で経験した授業よりも格段に面白いです。教授も毎回の授業に工夫を凝らした仕掛けを用意してくれていますし、ケースなどをもとに、実務とのつながりももたせたディスカッションが展開されます。また、学生の時よりも受講している自分の問題意識が明確になっているということもあり、「こんな時自分だったらどう行動するか」、また、「自分の会社にこのアイデアをあてはめるとどうなるか」を考えることで、さらに学びが深まると実感しています。
一方で、入学当初よりは講義内容をよく理解できるようになったという感触はあるものの、やはり英語で全く新しい知識を学ぶことには苦労がつきまといます。UNCでは、各科目週一回の補講(自由参加)が提供されているとともに、イントラ上でほぼ全ての講義のビデオ視聴が可能であり、理解に自信のない内容を事後的にカバーすることができます。私自身の受験時に、UNCの特徴として「充実したコアカリキュラム」が挙げられているのをよく目にしましたが、大学や教授陣のサポートも徹底しており、なるほど納得という印象でした。ModⅢからはいよいよ自分の興味に応じで受講できるエレクティブが始まります。楽しみです!
【参考】ModⅠ・Ⅱのコアカリキュラム
ModⅠ
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ModⅡ
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【写真】大学図書館からの眺め。勉強の合間の癒しの風景。