2009年4月26日日曜日

Beer "Case Competition"

Class of 2010のU-26です。

ビジネススクールには,IBM Case Competition, Deloitte Case Competitionなどと言った大企業が主催するケース・コンペが数多くあります。ケース・コンペを通じて学びの場を提供することももちろん目的の一つですが,最大の目的は優秀な人材を発掘することにあり,上位表彰者にはサマーインターン,フルタイムのオファーが出されることもあります。

そんな中,Kenan-Flagler Business Schoolのクラブの一つであるMBA Beer Clubが主催する一風変わった"Case Competition"を紹介します。

Beer "Case Competition"はいわゆるCase CompetitionのようなCase分析をおこなってプレゼンをするというものではなく,ビールを自分達の好みで醸造し,商品コンセプトにあったラベルをデザインし,審査員であるMarketingの教授陣にセールスピッチをおこなうという一連の流れの中で,ビールの出来&Marketing skillを競います。

"今しか出来ない経験"(日本ではアルコールの醸造が法律上禁じられているため)という言葉に弱い私は興味を大いにそそられ,日本人在校生6名でチームを組み,Case Competitionに参加表明をしたのです。

日本人チームらしく,コンペの約1ヶ月前から入念な打ち合わせを実施し,商品コンセプト,コーポレートロゴ,商品名・ラベルを完成させました。日本人チームの特色を生かそうとのアイデアから出た商品コンセプトはずばり"緑茶ブレンド健康ビール"。さっぱり系のビールに緑茶成分と香りを添加しようということでベースにはKolschを選びました。このコンセプトに沿ったコーポレートロゴ,商品名にすべく作られたラベルはこれ!Class of 2010のMskyさんを中心に作り上げた会心の作です。
次はいよいよビール造り。
ビール造りは使用器具の完璧な洗浄・消毒から始まります。使用原料が有機物であることはもちろん,アルコール発酵の働きを担うビール酵母が微生物であることから,ほんのわずかの細菌も腐敗の原因となるため細心の注意が必要です。醸造自体は市販のビール・キット(麦芽,ホップ,酵母など必要なものが全て同梱。約$30)を購入すれば初心者でも簡単に出来ますが,年季の入ったベテランは全ての原料を自分でチョイスし,様々な工夫を加えるとのこと。今回は初めての醸造ですので,初心者コース(ビール・キット)を選択しました。

3月29日に仕込んだビールの発酵を気に掛けつつ待つこと10日間,ついにボトリングの日を迎えました。今回のビールではこの時点で既に4.5%程度のアルコール度数に達しているのですが,醸造バケツからボトルに移し変え,ビール酵母の餌となる砂糖を添加して栓をすることで炭酸ガスを含有させる必要があるのです。そして更に待つこと2週間,ついに私達の"O-CHA!"が完成したのです。試飲用に冷蔵庫で冷やしたボトルを開ける瞬間,私達の間に異様な緊張感が漂いました。そして,栓が開いた時に聞こえた"プシュ"という音,グラスに注いだ時に琥珀色の液体の上に白く泡立つ様は正真正銘のビール!一同,感動の一瞬でした。

4月22日に開催されたBeer Case Competitionでは,地元ブランドであるCarolina Breweryから審査員を招き,風味,飲みやすさ,革新性などを評価してもらいました。その結果,何と初挑戦にして6チーム中2位に!唯一のInternational teamであること,日本的発想を前面に出した上でなお高評価を受けたことなどを考えると大成功だったと言えるでしょう。

早くも我々SAMURAI BREWERYメンバーの間では,次作についての構想が膨らみ始めています。Beer Case Competitionに限らず,折を見てビール造りを楽しみたいですね。そして,来年のBeer Case Competitionでは是非優勝を狙いましょう!
Posted by U-26

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