Class of 2010のEvans2010です。
UNCキャンパス内にはMemorial Hallという劇場があり、Carolina Performing Artsというシリーズの元、オーケストラ、バレー、ダンス、ジャズなど様々なパフォーマンスが上演されています。
時には世界的に有名なアーティストも訪れ、ここChapel Hillで世界レベルの芸術を堪能できる機会が提供されているというわけです。
しかも、UNCの生徒は学生料金($10程度)で楽しめます!
在校中に一度は行ってみたいとは思っていたものの、なかなか機会がなかったのですが、昨年末ついに行ってきました。
鑑賞したのはNutcracker(くるみ割り人形)。
そう、世界中で上演されているクリスマスの風物詩です。
チャイコフスキーの三大バレーの一つであるNutcrackerは初演から100年以上の歴史があるそうで、そのメルヘンなストーリーから子連れの観客が大半を占めていました。
2010年2月27日土曜日
2010年2月24日水曜日
Marketing Analytics
Class of 2010のT'sパパです。
早いものでもうMod3が終わろうとしています。
私に残されたKenan-Flaglerでの生活もあと2ヶ月強となってきました。。。
今日はMod3で履修しているMarketing Analyticsについて書きたいと思います。
このコースは、クラスター分析・因子分析・コンジョイント分析などについて学び、実際に簡単な統計解析ソフトを使って分析してみるというものです。
前職でも似たようなことをしていたので、いまさら必要ないかという気も少ししましたが、英語で学ぶとまた違うチャレンジがあるだろうと期待したのと、クラスの中で私の派遣元の会社のケースを扱うので、その時に会社(および私の経験)についてクラスにシェアできたら良いなぁと思い、履修しました。
授業自体はやはりこれまでに会社で学んできたことが中心ではありましたが、使い慣れないソフトとなじみのない業界のデータなどのために、思った以上に分析には苦労しました。1年半のブランクも少なからず影響したように思います。
そして先週水曜日、私の会社のデータを使ったケース分析の日、教授からも事前に頼まれクラスの前で5分ほど話をすることになりました。実は去年もClass of 2009の方から話をいただいて同じように話をしたのですが、今年はどれぐらい成長できたかを自分でも確認するいい機会です。
自分としては去年より準備をしてのぞんだつもりですが、その場になってみると言おうと思っていたことをすっ飛ばしてしまったり、変な英語を使ってしまったりと、反省ばかりが残ります。ただ去年よりはもうちょっと自分の経験をうまく伝えられたのではないかと思います。(授業に出ていた日本人在校生の皆さん、コメントをお待ちしています)
後になってみると、もっとこうすれば良かったという点はたくさんありますが、それでも去年の自分よりは少しは成長したんじゃないかなと思えました。
留学生活もあと2ヶ月ちょっと、1歩でも半歩でも成長できるように、最後まで頑張りたいと思います。
Posted by T'sパパ
早いものでもうMod3が終わろうとしています。
私に残されたKenan-Flaglerでの生活もあと2ヶ月強となってきました。。。
今日はMod3で履修しているMarketing Analyticsについて書きたいと思います。
このコースは、クラスター分析・因子分析・コンジョイント分析などについて学び、実際に簡単な統計解析ソフトを使って分析してみるというものです。
前職でも似たようなことをしていたので、いまさら必要ないかという気も少ししましたが、英語で学ぶとまた違うチャレンジがあるだろうと期待したのと、クラスの中で私の派遣元の会社のケースを扱うので、その時に会社(および私の経験)についてクラスにシェアできたら良いなぁと思い、履修しました。
授業自体はやはりこれまでに会社で学んできたことが中心ではありましたが、使い慣れないソフトとなじみのない業界のデータなどのために、思った以上に分析には苦労しました。1年半のブランクも少なからず影響したように思います。
そして先週水曜日、私の会社のデータを使ったケース分析の日、教授からも事前に頼まれクラスの前で5分ほど話をすることになりました。実は去年もClass of 2009の方から話をいただいて同じように話をしたのですが、今年はどれぐらい成長できたかを自分でも確認するいい機会です。
自分としては去年より準備をしてのぞんだつもりですが、その場になってみると言おうと思っていたことをすっ飛ばしてしまったり、変な英語を使ってしまったりと、反省ばかりが残ります。ただ去年よりはもうちょっと自分の経験をうまく伝えられたのではないかと思います。(授業に出ていた日本人在校生の皆さん、コメントをお待ちしています)
後になってみると、もっとこうすれば良かったという点はたくさんありますが、それでも去年の自分よりは少しは成長したんじゃないかなと思えました。
留学生活もあと2ヶ月ちょっと、1歩でも半歩でも成長できるように、最後まで頑張りたいと思います。
Posted by T'sパパ
2010年2月12日金曜日
Service Marketing
Class of 2010のMskyです。
すっかりご無沙汰でしたが、秋学期後半(Mod2)中は Exchange Programで中国の中欧国际工商学院:CEIBS (China Europe International Business School)に行っておりました。Googleの騒動ですっかり有名になった中国当局のインターネット規制(万里の長城(Chinese Great Wall)にかけ、通称 Chinese Great "Firewall")によりブログにアクセスできず、久々の登場です。
上記Exchangeについてはまた機会を改めて書くつもりですが、今回は時事ネタを絡めて秋学期前半(Mod1)で履修したService Marketingの授業紹介をしたいと思います。
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「顧客は製品を買うのではない。製品によって提供される実益(utility)を買うのだ。」というのは“マネジメントの発明者”、故Peter Drucker氏の言葉だそうです。産業構造が製造業からサービス業へシフトする中、顧客に目に見えない“体験”(experience)を売るサービスについても学んでおこうと履修したのがこの授業です(Zeithaml教授はこの分野の第一人者であり、こんな恵まれた機会を逃す手はないという思いが働いたのも事実です)。
サービスは、目に見えない(伝えにくい)、在庫できない、価格設定が難しい(原価や顧客価値が計りにくい)などの特徴があります。また、従来のMarketing 4P(Product、Price、Place、Promotion)に、新たな3P=People(従業員&顧客)、Physical Evidence(設備、器具etc.)、Process(手順etc.)が加わります。
こうした特徴を持つサービスの向上を図るフレームワークとして、Zeithaml教授が提唱する“Gaps Model”を紹介されました。顧客の期待するサービスと実感しているサービスにはギャップがあり、1. 顧客と企業が認識しているサービスとのギャップ、2. それと顧客目線のサービス基準とのギャップ、3. 提供されるサービスとのギャップ、4. それと顧客に伝えているサービスとのギャップ、のそれぞれに対し、1. 顧客が何を求めているかを知り、2. 顧客目線でサービスをデザインし、3. サービスを実施する環境を準備し、4. 正しく顧客に伝えることでそれぞれのギャップを縮め、サービス向上につなげようというものです。
そして、サービスを的確・適切に表現してGap 2の顧客目線でのサービスデザインを行うツールとして、Service Blueprintingが紹介されました。Serviceで加わるMarketingの3P(どういうProcessで、誰が顧客とコンタクトするか(People)、どんなPhysical Evidenceがやり取りされるか)をダイアグラムで表現します。部品でいえば設計図、ソフトウェアのフローチャートに相当します。これについてはグループ課題が出されたのですが、たしかに目に見えないサービスについてグループで議論するには効果的な可視化ツールだと思いました。
テクノロジーの利用も変化の著しい分野です。例えば、ホテルの宿泊費や航空券の価格などはかつては定価販売でしたが、これら在庫できない特徴を持つサービスの供給と需要をダイナミックにコントロールするため、オンライン予約で価格を柔軟に変えることは今では当たり前です。
実はこれはSupply Chain Managementの授業(未紹介)で取り上げられたDellの“Sell-what-I-have(持っているものを売る)戦略”に通じるもので、各商品の供給量に応じて価格設定することで需要をコントロールし、BTO (Built-To-Order:受注生産)による顧客カスタマイズと短納期の両立をサポートしています。Dellがトヨタ生産方式を取り入れたことは知られていますが、供給(生産)側だけでなく需要側をもコントロールすることで需給マネジメントを図っており、その意味では一歩進んでいると言えるかもしれません。
話が逸れましたが、そのほか、製造業のサービスへのシフトについては、Rolls-Royce社の航空機エンジンビジネスに注目しました。R社はエンジンの販売に加え、飛行時間(≒エンジンの使用時間)に応じて課金するビジネス(Total Care、Corporate Care)を始め、今では売り上げの過半を占めるそうです。顧客が必要としているのはエンジン(製品)ではなく航空機を動かす推進力ですから、理に適ったビジネスといえるでしょう。また、エンジンの耐久性があがればR社のコストだけでなく環境負荷も抑えられ、一石二鳥です。
そして最後に、Service Recovery(顧客の支持を失った際にいかに回復するか)です。アメリカの格安航空会社の一つJet Blueのケースで、大吹雪の際に欠航の判断を下すのが遅く、状況を適宜知らせないまま乗客を滑走路上の飛行機に10時間近く閉じ込め、その後の対応も稚拙で 大問題になり、結局CEOが更迭されるまでに至りました。しかし、Jet Blueはこのままでは終わらせず、顧客の信頼を回復する様々な試みでloyal customerを取り戻し、翌年も大吹雪で欠航を余儀なくされましたが、前回の学びを生かし大過なく乗り切りました。
ここから連想されるのが、一連のリコール問題です。今回の騒動の裏にはナショナリズムやそれを利用した米政府(GMの株主)の意図が見え隠れしますが、問題はリコールそのものよりその事後対応だと感じます。事実と異なる認識もあるようですが、米世論の批判は、判断が遅い、情報の開示が遅い・不十分というところにあるようで、Jet Blueのケースと類似しています。これまで様々な授業で好例としてたびたび登場したトヨタですが、何年か後にはこのケースも扱われるかもしれません。その結びが「ターンアラウンドに成功した」となっていることを祈ります。
Posted by Msky
すっかりご無沙汰でしたが、秋学期後半(Mod2)中は Exchange Programで中国の中欧国际工商学院:CEIBS (China Europe International Business School)に行っておりました。Googleの騒動ですっかり有名になった中国当局のインターネット規制(万里の長城(Chinese Great Wall)にかけ、通称 Chinese Great "Firewall")によりブログにアクセスできず、久々の登場です。
上記Exchangeについてはまた機会を改めて書くつもりですが、今回は時事ネタを絡めて秋学期前半(Mod1)で履修したService Marketingの授業紹介をしたいと思います。
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「顧客は製品を買うのではない。製品によって提供される実益(utility)を買うのだ。」というのは“マネジメントの発明者”、故Peter Drucker氏の言葉だそうです。産業構造が製造業からサービス業へシフトする中、顧客に目に見えない“体験”(experience)を売るサービスについても学んでおこうと履修したのがこの授業です(Zeithaml教授はこの分野の第一人者であり、こんな恵まれた機会を逃す手はないという思いが働いたのも事実です)。
サービスは、目に見えない(伝えにくい)、在庫できない、価格設定が難しい(原価や顧客価値が計りにくい)などの特徴があります。また、従来のMarketing 4P(Product、Price、Place、Promotion)に、新たな3P=People(従業員&顧客)、Physical Evidence(設備、器具etc.)、Process(手順etc.)が加わります。
こうした特徴を持つサービスの向上を図るフレームワークとして、Zeithaml教授が提唱する“Gaps Model”を紹介されました。顧客の期待するサービスと実感しているサービスにはギャップがあり、1. 顧客と企業が認識しているサービスとのギャップ、2. それと顧客目線のサービス基準とのギャップ、3. 提供されるサービスとのギャップ、4. それと顧客に伝えているサービスとのギャップ、のそれぞれに対し、1. 顧客が何を求めているかを知り、2. 顧客目線でサービスをデザインし、3. サービスを実施する環境を準備し、4. 正しく顧客に伝えることでそれぞれのギャップを縮め、サービス向上につなげようというものです。
そして、サービスを的確・適切に表現してGap 2の顧客目線でのサービスデザインを行うツールとして、Service Blueprintingが紹介されました。Serviceで加わるMarketingの3P(どういうProcessで、誰が顧客とコンタクトするか(People)、どんなPhysical Evidenceがやり取りされるか)をダイアグラムで表現します。部品でいえば設計図、ソフトウェアのフローチャートに相当します。これについてはグループ課題が出されたのですが、たしかに目に見えないサービスについてグループで議論するには効果的な可視化ツールだと思いました。
テクノロジーの利用も変化の著しい分野です。例えば、ホテルの宿泊費や航空券の価格などはかつては定価販売でしたが、これら在庫できない特徴を持つサービスの供給と需要をダイナミックにコントロールするため、オンライン予約で価格を柔軟に変えることは今では当たり前です。
実はこれはSupply Chain Managementの授業(未紹介)で取り上げられたDellの“Sell-what-I-have(持っているものを売る)戦略”に通じるもので、各商品の供給量に応じて価格設定することで需要をコントロールし、BTO (Built-To-Order:受注生産)による顧客カスタマイズと短納期の両立をサポートしています。Dellがトヨタ生産方式を取り入れたことは知られていますが、供給(生産)側だけでなく需要側をもコントロールすることで需給マネジメントを図っており、その意味では一歩進んでいると言えるかもしれません。
話が逸れましたが、そのほか、製造業のサービスへのシフトについては、Rolls-Royce社の航空機エンジンビジネスに注目しました。R社はエンジンの販売に加え、飛行時間(≒エンジンの使用時間)に応じて課金するビジネス(Total Care、Corporate Care)を始め、今では売り上げの過半を占めるそうです。顧客が必要としているのはエンジン(製品)ではなく航空機を動かす推進力ですから、理に適ったビジネスといえるでしょう。また、エンジンの耐久性があがればR社のコストだけでなく環境負荷も抑えられ、一石二鳥です。
そして最後に、Service Recovery(顧客の支持を失った際にいかに回復するか)です。アメリカの格安航空会社の一つJet Blueのケースで、大吹雪の際に欠航の判断を下すのが遅く、状況を適宜知らせないまま乗客を滑走路上の飛行機に10時間近く閉じ込め、その後の対応も稚拙で 大問題になり、結局CEOが更迭されるまでに至りました。しかし、Jet Blueはこのままでは終わらせず、顧客の信頼を回復する様々な試みでloyal customerを取り戻し、翌年も大吹雪で欠航を余儀なくされましたが、前回の学びを生かし大過なく乗り切りました。
ここから連想されるのが、一連のリコール問題です。今回の騒動の裏にはナショナリズムやそれを利用した米政府(GMの株主)の意図が見え隠れしますが、問題はリコールそのものよりその事後対応だと感じます。事実と異なる認識もあるようですが、米世論の批判は、判断が遅い、情報の開示が遅い・不十分というところにあるようで、Jet Blueのケースと類似しています。これまで様々な授業で好例としてたびたび登場したトヨタですが、何年か後にはこのケースも扱われるかもしれません。その結びが「ターンアラウンドに成功した」となっていることを祈ります。
Posted by Msky