2016年3月20日日曜日

3位入賞!Invest for Impact Competition

Class of 2016のTakです。今年2月下旬に行われたInvest for Impact Competitionというケースコンペティションに参加し、3位入賞しましたので、そのご報告をしたいと思います。

今回私たちが参加したInvest for Impact Competitionは、UNCが主催するベンチャーキャピタル系のケースコンペティションです。元々は、”Sustainable VCIC”とも呼ばれており、このブログの以前の記事で私が紹介したVCICというケースコンペティションとほぼ同じ内容で行われます。自分たちがベンチャーキャピタルに扮し、実際のベンチャー企業数社から提出される事業計画を分析、Due DiligenceやValuationなどを行い、どの企業に投資するかについてパートナーに報告する、ということを一日かけて行います。VCICとの違いは、純粋なベンチャーキャピタル投資の観点に加え、その企業が与える社会的インパクトもあわせて評価する必要があるという点にあります。

なぜUNCがこのようなケースコンペティションを主催しているのか疑問に思う人もいるかもしれません。UNCの近くには、リサーチトライアングルと呼ばれる、ベンチャー企業やベンチャーキャピタルが数多くあるエリアがあります。このため、UNCはアントレプレナー系の分野にも強みを持っています。また、サステナビリティ分野においても、全米トップクラスの評価を得ています。これらのUNCの持つ、アントレプレナー分野とサステナビリティ分野の両方を兼ね備えたケースコンペティションが、Invest for Impact Competitionというわけです。

私たちは、日米印の多国籍チームで参加し、UNC代表として、今回の決勝ラウンドに進出しました。決勝ラウンドには、Kellogg, Chicago, Duke, Oxfordなどなど、名立たる学校8校が進出しました。このような競合ひしめく中で、全世界3位という結果を残すことができたのは、UNCの授業の実践力の高さ、そしてUNCの協力的な校風によるものだと思っています。実践的なケースコンペティションにおいて、UNCの授業で学んだこと (Valuation、ベンチャー投資のタームシート、ベンチャー企業評価のフレームワーク、プレゼンテーションスキル、交渉スキル、チームワークなど)がそのまま活かせるということは、UNCで学んだことが実際のビジネスにおいていかに有用であるかということに改めて気づかせてくれます。また、このケースコンペティションの決勝に進出すると知ったプライベートエクイティ業界出身のUNCの友人も、就職活動などで忙しい中、自分たちのためにレクチャーなどをしてくれたりと、協力的なUNCのネットワークをフル活用してこそ、この結果を得ることができたと思います。

ケースコンペティションは、MBAで学んだことを実践するいい機会になると思いますので、積極的に挑戦してもらえればと思っています。



(日米印の多国籍チームで3位入賞)

UNCのコアカリキュラム② - Presentation Skills

こんにちは、Class of 2017のKです。以前同タイトルにてMod I及びIIの必修科目についてお話しましたが、1年次のMod III以降(Mod III or IV)に履修する必修科目については下記3コースとなっています。

 ‐Ethics and Governance*
 ‐Management Communication: Presentation Skills
 ‐Managerial Accounting
*Ethical Leadership / Corporate Governance / Resisting Corporate Corruptionの3科目から選択

このうち、今回はManagement Communication: Presentation Skillsについて少しご紹介したいと思います。
このコースは、その名の通り実践的なプレゼンスキルを、下記の「4Ps」を繰り返すことを通じて習得することが目的です。

1. Plan – どのような状況で、誰に対して、どのようなメッセージを発信するのかを踏まえ、スライド構成やストーリーライン等の計画を練る
2. Polish – スライドの推敲やリハーサルを踏まえ、プレゼン本番に備える
3. Present –プレゼンの目的を達成するために効果的な技術を用いる
4. Perform assessment – 自らのプレゼンを振り返り、改善点を次回に生かす

コース中は4-5回単独でプレゼンを行う機会があり、それぞれ所与のシチュエーションを踏まえて、自ら選んだトピックについてスライドを用意し、教授及び生徒の前で実際にプレゼンをします。例えば、ある時はマーケティングの実務家やエコノミスト等の専門家としてプロジェクターを使用してレクチャーを行う状況を設定されたり、またある時は、同じ会社に働く同僚や経営陣に対して自社製品のPR戦略や組織効率化等の内容についてミーティング形式でのプレゼンを行う状況を想定されたり、といったものです。

全てのプレゼンは録画されており、自らのプレゼンを見直すことで、長所・短所、課題点等自省する機会が担保されております。また、教授から個人へのフィードバックがあるばかりか、プレゼンを行う生徒同士でも互いのプレゼンテーションに関するフィードバックを行うため、自分では気付かないような様々な視点からの指摘に驚かされることがありました。

個人的には、以前の職場では対少人数でのプレゼンを行う機会は多々あったものの、プロジェクタを使って比較的大人数に対してプレゼンを行う機会がなかったので、スライドでのビジュアル面での効果的な見せ方や、スタンディングでのアイコンタクトやジェスチャーの仕方について学ぶことが多かったです。また、プレゼンを行った結果として最終的に聴衆を動かすためにどのようなストーリーを盛り込まなければいかないのかといったことを考え、実践し、そして他者の目から見てそれが効果的であったかどうか、についてフィードバックを受け得られたことは、今後の社会人人生においても非常に有意義であるだろうと感じました。

2016年3月16日水曜日

Japan Trip

こんにちは。Class of 2016のFumiです。MBA受験もインタビューが一段落した頃でしょうか。今回は学業面から離れた視点で、どのように学生コミュニティに貢献するかについて触れたいと思います。

私達インターナショナルスチューデントは、授業や課外活動を通じて教育カリキュラムの中にグローバルな視野を提供することを期待されていると感じていますし、実際に日本の企業のケーススタディを授業で取り扱う際には、教授が日本人学生に意見を求めることも多いです。


そのチャンスを活かして、日本社会や日本企業の特徴を積極的にクラスメートに発信してきましたが、口頭での情報提供にはやはり限界があると感じる事が多くありました。そこで、クラスメートにダイレクトに日本を感じてもらいたいと考え、Japan Tripを企画、実行しましたので、その内容をお伝えしたいと思います。


2016年1月の実行を目指して企画を始めたのが夏休みに入る前の2015年4月頃で、その後トラベルエージェンシーとの交渉を重ね、夏休み明けの2015年9月/10月頃に大学内での説明会を通じてJapan Tripへの参加者を募りました。その過程では、毎年Japan Tripを開催している他校の友人の助けを借りて、ポスターの作成、旅程の決定やプレゼンの内容検討等に役立てました。


また、帯同する日本人学生の旅費の一部補填を目的に、今までスポンサーが存在しなかった日本人ウェブサイトへのスポンサー獲得を同時並行で進め、こちらは多くの企業(4社)からスポンサー協賛を頂くことが出来ました。


一方で、旅行参加者に関しては、当初20人程度の規模を目指していたのですが、MBAプログラムの規模が他校に比べて小さい(1学年280人)点に加えて、過去に組織的にJapan Tripを開催した経緯が無く、レピュテーションが無かったこともあり、参加者獲得は想定以上に難しく、最終的には6人の参加になりました。


最終的な人数確定以降の2015年11月から12月にかけては、具体的な旅程や移動方法の確定、レストランや観光地の予約、旅行金額決済方法の検討等に時間を取られましたが、無事に1月の旅行までに準備を完了することが出来ました。


具体的な旅程は一週間の期間で、京都観光から始まり、広島、箱根を経て東京に入るという内容でした。京都では様々な世界遺産のお寺を観光、着物の着付けを体験し、抹茶や京都懐石を堪能。広島では原爆ドームや平和記念館を見た後、宮島に行き厳島神社で寛ぎました。また、箱根では初めての温泉を経験してもらい、最後の東京では原宿や渋谷の“Kawaii”Culture、築地や浅草等の古き良き東京に加え、スカイツリーや新宿のビル街等の現代東京も堪能してもらいました。また、Robot barやNinjya restaurant等のNight Lifeも存分に楽しんでもらう事が出来たと思います。(最終日前日の焼肉では参加者全員がハイボールを大量に飲んでしまい、次の日は全員二日酔いで大変そうでした笑。)


当初は人数か少ない点に関して少し残念に感じていましたが、少人数だからこそ行く事が出来るレストランや観光地も多かったため、参加者からはとても高い評価を得る事が出来ましたし、より深く日本の良さを感じてもらえたように思います。


米国に戻った後には、参加したクラスメートの企画でアフタートリップパーティが開催され、旅行の思い出話をしながら楽しい時間を過ごし、最後にはフォトブックやビデオなどのプレゼントをもらう事が出来ました。


今回のJapan Tripは日本人学生が力を合わせたことで、実現できたものだと思います。毎年Japan Tripを催行している大学もあると思いますが、UNC Kenan-Flaglerでは今まで組織的に開催してこなかったため、実質的にゼロからのスタートになりました。そのため苦労も多かったですが、その分学びも多かったように思います。


何よりも、参加者の全員からMBAの中で忘れられない思い出になったと言ってもらえことで、開催して良かったなと強く感じる事が出来ましたし、自分自身にとっても大切なMBAの思い出になったと感じています。また、参加してくれたクラスメートととても仲良くなれたことも、大きなTake awayだったと感じています。


みなさんがUNCにいらっしゃる際には是非、Japan Tripにトライして頂ければと思います。



(Kyoto:Inari Jinjya)
 
 
(Harajyuku:Kawaii cafe)
 

(Odawara:Samurai ninjya kitsuke)
 

(Kyoto:Tempura Yasaka)


2016 GSCMI Inter-College Graduate Case Competition で準優勝


こんにちは。Class of 2017のKiyoです。

こちらChapel HillではMod3が終わり、約2週間のSpring Breakに入りました。少し遅くなりましたが、本年1月末に行われたケースコンペの結果報告をしたいと思います。

今回我々が参加したのは、Purdue University主催のオペレーション分野のケースコンペです。Class of 2016のToshi, Kotaro, ChaseとClass of 2017のManuel, 私というメンバーで、日・米・ペルーのインターナショナルチームを組み、昨年末に行われた学内予選、一次選考を通過して本年1月のPurdue University内での最終選考(計6チーム)に駒を進め、準優勝となりました。

テーマは、「TPP締結後のGlobal Supply Chainの在り方について」。各チームには、架空の製薬会社の現在のSupply Chainの状況や生産拠点候補地に関する資料が渡され、TPP締結後の最適なSupply Chainを考案し、プレゼンするというお題が与えられます。TPPのもたらす影響、特許侵害の可能性、国ごとの経済リスク、労働者の質、文化の違い、輸送コストといった様々な要素を分析し、必要に応じてモデリングを行い、最適な生産国の組合せや円滑なオペレーションを実現するための施策を考える必要があります。

Operation系のバックグラウンドを持つKotaroと化学出身のToshiにManuelを加えて、文化・政治・経済的なフィット分析及び総合的な戦略策定を担当し、私とエンジニア出身のChaseがリスク分析及びモデリングを担当しました。我々チームの提案は、徹底されたフィット分析及びモデリングが議論に説得力とユニークさをもたらし、その点が高く評価されました。

今回の結果の原因を私なりに考察してみると、3人の2年生の豊富な経験に基づく実践力の高さが大きな要因として挙げられると思います。具体的には、授業で習った各種理論の応用、資料へのアクセス、スライド作成といった作業がスムーズで早い。その効率の良さが、より多くの議論を可能にし、議論に深みをもたらしてくれたと思います。UNCには、STARを始めとして現実のビジネスの問題に取り組む様々なプロジェクト学習の機会があります。そうした多数の機会に加え、Leadership育成プログラムやCollaborativeな校風が、学生の実践力の養成に大きな役割を果たしているのだと思います。

さらに、今回のようにUNCでは学生たちが自主的にチームを組み、様々なケースコンペに出場しています。限られた時間の中、グループで協力してまとまった成果を出すという実践的取組を通じて、自らの経験値を増やすこともできますし、また他校のMBA学生と交流し意見交換をすることで自分の視野を広げることもできます。今後もUNCでの授業・プロジェクト・プログラムを通じて実践力を養い、様々なケースコンペにチャレンジしたいと考えています。