2011年3月30日水曜日

プレゼンテーション強化月間

Class of 2012 のYasです。
さて、突然ですが、以下のリストは何のランキングだかわかりますか?

1. Snake
2. public speaking
3. heights
4. claustrophobia(閉所)
5. spiders and insects
6. needles and shots
7. mice
8. flying

...ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、実はこれ、アメリカ人の怖いものランキング(American's top fears)だそうです。今回は世界的に有名な調査会社Gallup社のものを使いましたが、だいたいどこが調査しても1位か2位にPublic Speakingがランキングされるとのこと。僕の勝手なイメージでは「アメリカ人にとって人前で話すことなんか余裕なんだろうな」と思っていましたので、プレゼンテーションのクラスで教授からこの事実を聞かされた時には驚くとともに、何だかほっとしてしまいました。実際今クラスを受けていてアメリカ人のスピーチを間近で聞いていますが、普段話の上手い人でさえ、人前に立つと声が上ずったり、手や足が小刻みに震えたりしているのがわかります。

私自身、人前で話すことは大の苦手で、昔からできるだけ避けてきました。しかし、仕事の責任が重くなればなるほど求められる能力であることも事実です。今学期から心機一転、アメリカ人同様、自分のFearを克服しようと思い、授業への徹底的な準備と学校のToast Masters(プレゼンテーションクラブ)への毎週参加を自分に課すことにしました。まだ始めたばかりですが、Toast Mastersで日本の話をして「今日の話面白かったよ」なんて言われると、次への意欲が湧いてきます。また悪い所(a/anの回数,Pace,Eye-contact等)を正直に指摘してくれるのも今しか得られない経験だと思っています。このMod4をプレゼンテーション強化月間として頑張ります!

2011年3月26日土曜日

Doing Business In Mexico

DBIというグローバルプログラムがあります。
3月か5月の休みの期間を利用し、1~2週間の間、別の国のビジネスや文化を体験することができるプログラムで、各国のビジネススクールと提携して実施されます。基本的に、現地でのスケジュールや宿泊先については、提携校がコーディネートしています。DBIというのはDoing Business Inの略であり、プログラムの正式名称はDoing Business In Mexicoなど、国名が後ろにつきます。今年、実施された国はArgentina/China/Thailand/Brazil/Mexicoの五カ国でした。

私はSpringBreakを利用して、Mexicoへ行ってきたのでレポートしたいと思います。提携校によって、プログラムの内容も質も異なります。この記事ではDBI Mexicoのみを取り上げます。MexicoではIPADE Business Schoolと提携して実施され、UNCのほかにもアメリカ、ヨーロッパなどの学校からの生徒が約50名参加していました。費用は$650(プログラム/宿泊費込み)と格安、期間は1週間でした。

事前/事後の負担が軽い
DBIはプログラムとして非常に負荷が軽いのが特徴です。DBIにあたり必要なことは、
*授業登録時のアプリケーション(1枚)
*帰国後にレポートもしくはプレゼンテーションスライドにプログラムの感想をまとめる
の2点です。あとはプログラムの期間中に現地に行くだけ。事前のアプリケーションは、なぜその国に行きたいのかを綴ります。帰国後のレポートは、現地で取った写真を貼ったり、思い出を綴ったりと、楽しい作業です。
UNCではGIEというグローバルプログラムもあります。GIEは事前に授業やレポート、プレゼンテーションなどもあり、現地以外での負荷が高い授業になりますが、DBIはそれに比べてとても気軽に参加できるのが特徴のひとつです。

フルタイムの学生とコミュニケーションがとれる
IPADEにはInternational Weekという週があり、IPADEの学生とDBIに参加している留学生が一緒にプログラムに参加できるようになっています。10人のスタディーチームを組みますが、そのうち2人が留学生、8人がIPADEの学生となっています。このチームメンバーとは、毎日朝ごはんを一緒に食べ、ケースのディスカッションをし、チームプレゼンテーションの準備をします。外に食事を食べに行くときなども、現地の学生が必ず留学生をサポートするようになっており、安心です。
プログラムへ参加前には、留学生とIPADEの学生は別々にアクティブティをするのではないかと想像していたのですが、いい意味で期待を裏切られ、多くの学生とコミュニケーションをとることができました。

メキシコ三昧
プログラムは、アカデミックとカルチュアルな部分が程よくミックスされています。アカデミックな部分では、メキシコビジネスのケースやCEOの講演、メキシコのビジネス文化の理解、メキシコでの政治とビジネスの関連に関するディスカッションなどがありました。そのほか、カルチュアルな部分では、マヤ文明を代表するピラミッドの見学、メキシカンワインのテイスティング、メキシコ料理三昧など盛りだくさんでした。

DBI Mexicoは、期間・費用・ワークロードのバランスが非常によく、満足度の高いお勧めのプログラムです。

2011年3月13日日曜日

Portfolio Management Game

Class of 2012のTIです。
今回はMod III期間中にInvestmentsのクラスの一環として行われたPortfolio Management Gameについて書いてみたいと思います。

このInvestmentのクラスはMod IIIとMod IVにわたる選択科目です。Mod IIIではポートフォリオ理論や資本資産評価モデル(CAPM)、マルチファクターモデル等を中心に履修しましたが、Mod IVでは債券やデリバティブなどにトピックが移る予定です。Mod IIIが始まると同時に、このクラスを取っている学生は3~5名でチームを作りPortfolio Management Gameに臨みました。このゲームはStockTrackというオンラインのプログラムを使い、各チームごとに与えられる架空の百万ドルをMod III期間中に投資運用し、そのリスク調整後リターンを競うというものです。Mod中最後のクラスで各チームは投資戦略と運用結果についてプレゼンをし、レポートを提出する必要があります。StockTrack上のデータはすべて実際のマーケットのものがリアルタイムで反映されており、取引できる金融商品も米国の株式や公社債をはじめ、外国株式、投資信託、商品先物など多岐に亘ります。StockTrackのインターフェースも、実際のオンラインブローカーを通して売買をしているようなリアルな感じが良く出ていたと思います。

私のチームでは、ポートフォリオの80%をベンチマークであるS&P500をトラックするコアポートフォリオ、残りの20%を高めのリスクを取って追加リターンを上げるサテライトポートフォリオとして分け、ベンチマークに近い抑え目のリスクを基により高いリターンを目指す戦略を取りました。コアポートフォリオを組成する際には、まずS&P500インディックス中の各10業種に対し、チームメンバーの相場観によりオーバーウェイトやアンダーウェイトなどの調整を加えました。その後各業種から規模や最近の値動き、アナリストによるレーティングなどを考慮して有望な2銘柄ずつを選別して、合計20銘柄をコアポートフォリオに組み入れる事としました。サテライトポートフォリオに関しては、BRICsを中心とした新興国銘柄をリサーチし、ブラジルの石油探索会社、インドのITコンサル会社、中国の通信会社、銅の先物の4銘柄にほぼ4分の1ずつ投資する事にしました。

ゲームの開始日は1月10日でしたが、リサーチ等に時間がかかったため実際にポートフォリオに投資出来たのは1月18日。それからクラスの最終日である2月22日までがゲーム期間となりました。期間中特に大きな市場やポートフォリオの変動はありませんでしたが、他の数チームは変動の比較的大きかった商品先物に相当の額を注ぎ込み、6、7割を超えるリターンを上げていたりもしました。(その反面、運用額の大半を失ってしまったチームもありましたが、、、) 他のチームが大儲けしているのを見ていると、ハイリスク戦略への誘惑も大きかったのですが、「実際に本当のお金を投資した場合にも同じ事をするだろうか?」と言うことを自らに問いかけ、当初の投資方針を変える事はしませんでした。

最終的な結果は2.93%の期間リターンで、ベンチマークS&P500の5.23%を下回ってしまいました。コアポートフォリオの構成銘柄が少なかった分ベンチマークをトラックしきれなかったのと、インフレ懸念等から新興国市場が低調でサテライトポートフォリオが期待した程のリターンを上げられなかったのが大きな敗因だと思っています。最後のクラスで行ったプレゼンで投資方針と運用結果を説明した際には、聞いていた教授は結構我々のアプローチが気に入っていたみたいでしたので、結果が伴っていれば言う事は無かったのですが、、、

このクラス自体は非常にアカデミックで、テンポ良く進んでいく様々な理論その説明に付いて行くのが結構大変でしたが、このゲームを通じてこれらの理論をより実践的に身に付けることが出来たと思います。やはり実際の市場のデータを反映していた為、臨場感たっぷりに投資ゲームを楽しめたと思います。

最後になりますが、今回の地震・津波の被害や影響を受けられた方皆様には心よりお見舞い申し上げます。一日も早い復旧をお祈り致します。

2011年3月6日日曜日

子女教育

Class of 2012 のTEです。

スクールは現在春休みの真っ只中です。GIE等の海外プログラムに参加する人、長期プロジェクトに精を出す人、チャペルヒルを離れて旅行を楽しむ人、それぞれの学生が思いのままに2週間の休みを有意義に使って楽しんでいるようです。私は小学校に通う子供のスケジュールにあわせてチャペルヒルに残り、入学以来いつか読もうと溜めていた本を一気に読んだり、体力増強のためにジョギングやその他いろいろなエクササイズに耽っています。加えて子供が通う小学校に毎日顔を出すようにしています。

住居から歩いて5分ほどの距離にある公立小学校に通う娘にとってもアメリカでの生活は私と同じように大きな挑戦であるはずであり、入学以来、学期間の休みになると娘のクラスルームに行って娘の様子を見るようにしています。娘のクラスルームには20人の生徒に対して2人の先生と常時数人の親が滞在しています。生徒の親には小学校で何らかのボランティアワークを行うことが求められており、数名の親が交代でクラスルームに来て先生と同様に生徒の面倒をみたり指導をすることになっています。複数の大人の眼がクラスルームにあることはいろいろな意味でポジティブに働いているようで、子供を預ける親としても安心できるのではないかと思います。

私と妻はボランティアワークの一環として、私の休みのときに娘のクラスの時間割りを少しもらって日本文化の紹介をするようにしています。世界地図を広げて日本の場所を教えるところから始めて、食べ物、着物、アニメのキャラクターを紹介したり、折り紙教室をしたりもしました。先週は、たまたま娘のクラスメートが日本を紹介する本の中に書いてあった「さくら」の歌と桜の写真に興味をもっていると先生から伝えられたため、日本人にとって桜がどういうものかを説明して、娘にピアニカで演奏させてさくらの歌をクラスで歌いました。「日本のアカデミックイヤーは4月に始まって3月に終わるから、桜が咲く時期に友達と別れたり新しい友達に出会うんだよ」と説明したところ、娘の先生が妙に感心していました。

娘のクラスルームに行くことは私にとってもアメリカ社会の一端を垣間見る貴重な経験となっています。シャイで英語が不得手な娘を気遣ってくれるクラスメートの姿を見ることは私にとって嬉しいことであると同時に、他人への気遣いとカジュアルな人間関係の構築に価値を置くアメリカ社会の原点を見る思いがします。毎朝クラスが始まる前に右手を左胸にあてアメリカ国旗に向かって国家に対する忠誠の誓い(Pledge of Allegiance)を暗唱する際は、私も妻も立ち上がって国旗に向い静粛しています。(娘が当然のように誓いを暗唱している姿を初めてみたときは少し驚きました。)

チャペルヒルはUNCを中心とした文教地区として名高く、娘が通う小学校を含めたチャペルヒルの複数の公立小学校が全米の小学校ランキングの上位にランクされています。小学校の生徒はUNCや隣町にあるDUKE関係者の子女が多く、私がUNCのロゴが入ったパーカーを着て小学校に行くと「TAR HEELS(UNCのチーム名)のファンなのか?」とか「僕の家族はみんなDUKEなんだ」といったことを娘のクラスメートから言われます。幼稚園に通う息子のクラスでもすでにTAR HEELS派とBLUE DEVILS(DUKEのチーム名)派に分かれており、アメリカにおける大学と町の関係の深さを容易に感じることができます。日本に比べて大学への愛校心が非常に高いと言われるアメリカですが、ここチャペルヒルにいるとその理由が簡単にわかる気がします。

明日、息子の幼稚園と娘の小学校にUNCのカロライナブルーのパーカーを着て行けば、複数の子供が私のところに寄ってきて「UNCやったね!」と言ってくれること間違いなしです。なぜなら、昨晩のカレッジバスケットボールの地区最終戦でUNCがDUKEを破り地区のレギュラーシーズン優勝を決めたからです!