2010年11月29日月曜日

戦略論の名物教授

Thanks givingの休みが終わり、久しぶりに登校したClass of 2012のYasです。

Mod2(10-12月)も終盤に差し掛かりましたが、その中でも名物教授である戦略論の
Bingham Chris教授の話をしたいと思います。
彼の最初の授業は、生徒の顔を見ながら、順番に名前をそらんじる所から始まります。まだ会ったこともない全生徒280人の顔と名前を事前に見た写真だけでほぼ完全に一致させることができる凄い教授です。うわさには聞いていましたが、私の場合、授業前にトイレで会ったときに「Hi Yas、もう学校は慣れたか?」といきなり名前を呼ばれ、かなり驚きました。

マッキンゼーなどトップコンサルタントを複数経験後、教壇を選んだ彼ですが、テンポが早く切れ味するどい授業とは裏腹に、オフィスを訪れた際には1人1人に十分に時間をとって疑問点や悩みに回答してくれます。社費の私がずうずうしくも出身会社の今後の戦略について質問した際にも、多くのInsightを1時間近く語ってくれた上、「とても興味があるから、ぜひまた来てほしい」と温かい言葉をかけてくれました。

MBA選択の際に、Kenan-Flaglerの教授は学生に対してオープンだと聞いていましたが、他の教授も彼同様、生徒を第一に考える文化が強く根付いています。厳しいWorkloadと温かいサポートに支えられて成長した2年後の自分が楽しみな今日この頃です。

2010年11月16日火曜日

工場の生産管理 シミュレーション

課題の多さに日々終われているNRです。

1年Mod2では、コア授業にOperationという科目があります。
授業では講義とケースを交えながら基本的な概念、管理指標の計算方法などを一通り習ったところで、工場の生産管理のシミュレーションゲームが始まりました。

・まず、2~3人のチームを構成し、チームごとにオンラインで工場を持ちます。
・そして工場では、発注された注文を効率的に生産・出荷します。
・材料の注文する量・タイミング、工場内の生産プロセス内のバッチサイズ、各生産プロセスに利用する機械へ増資・売却などの判断は各チーム任せとなります。
・1時間で1日、1日で24日分の時が流れるように設定されており、約350日の生産管理を実施します。
・最終的に、ゲーム終了時にキャッシュフローがトップのチームが優勝です 。




理論で習ったことを適応しようとするのですが、シミュレーションの中では計測できない指標も多く、素直に習った公式を適応することができません。不確定な要素の中で、自ら仮説を立ててアクションを起こし、その結果を検証しながらまた次の仮説を考える、というプロセスを踏むので、実際の現場のようです。






キャッシュフローランキングもオンラインで随時確認することができるので、他のチームの状況も確認することができる仕組みです。他の科目の勉強中に工場をのぞき、データを確認することがちょっとした息抜きにもなり、想像以上に楽しんでいます。

2010年11月14日日曜日

Study Group (後編)

Class of 2012のTIです。
今回は実際のグループでの活動について報告します。

先月末から始まったModule IIからは、以前に比べてチーム単位で取り組む課題は多少減りましたが、必要に応じて週に何度かミーティングを行っています。私のグループでは、Module I の時から毎週チームリーダーの役割を一人ずつ交代で行っています。チームリーダーと言っても、ミーティングの部屋を確保したり、その週の課題や提出物に応じてミーティングのアジェンダを決めたりといった感じです。もう一つの役割として、毎回のミーティング時に1,2分程度の面白いYoutube動画を探して持って来るというのがあります。みんなでそれを見てひと笑いしてからミーティングを始めるという事をやっていますが、忙しい合間のミーティングをいい雰囲気で行っていく上でとても役立っています。

チームの活動で印象に残っているのは、Module Iでチーム単位で取り組む少し大きめなケーススタディーの課題が出た時の事です。チームでブレインストーミングして、他の4人が次々に出してくるアイデアをメンバーの一人、BWが持ち前の絶妙な仕切りで大きな枠組みに落とし込んで行き、約2時間のミーティングの後にはレポートの大枠が見事に出来上がっていました。このようなミーティングは、バラバラの意見が出て議論が方向性の無いものになる可能性も高いと思いますので、上手な進行役兼まとめ役の重要さを改めて感じました。その後まとめ上がったレポートを見返しても、自分一人では作りえないような内容で、これがチームワークの醍醐味だと思いました。

チームでの活動が始まった当初は、他のメンバーはあまり遅くまで学校に残らなかったり、週末は出来るだけミーティングを入れないなど、私生活とのバランスを大切にしている感じなので、最初はどれだけ勉強に力を入れるのだろうかと疑問に思った事もありました。しかしながら感心するのは、彼らはミーティングには準備を怠らず、課題の提出が遅れたり予習せずにクラスにのぞむ事は殆どありません。そしてこのチームに限った事ではありませんが、Module Iの時に、金融関係の経験の無い学生たちが、ものすごいペースで進んでいく会計や統計、ファイナンスなどのクラスの内容をすばやく吸収していく様子をみて、その学習能力の高さに本当に感心してしまいました。今回のModule IIでもほとんどの学生が膨大な量の読み物をきちんと事前に読み、内容を吸収した上で授業に臨んでいるので、こちらも少しも手を抜く余地がありません。やはりみんな見えない所ででも相当努力しているようです。

こういった日常的なチームの活動に加え、Module Iの終わりにはTeamwork Assessmentと呼ばれる、チームメンバー間でお互いにフィードバックを行う機会がありました。これは、オンラインシステムを使って各チームメンバーに対し、8つの分野(Integrity, Maximizing Group/Team Effectiveness, Communicating, Self-Awareness, Cultural/Global Awareness, Problem Solving and Decision-Making, Managing Conflict, Results-Oriented)の多岐に亘る項目ごとに評価を行うと言うものです。他のメンバーからのフィードバックの平均が数値化され、これを自己評価の点数と比較したレポートが作成され各自に配られました。このレポートには各項目の数値のみでなく、各メンバーからのフィードバックコメントも含まれます。更に先週、このフィードバックの結果を踏まえ、チームメンバー同士で今後どのように各自の弱点を改善していくのかなどについて話し合う機会がありました。このミーティングにはトレーニングを受けた2年生がファシリテーターとして参加し、メンバー同士の話し合いをより深い方向へと進めてくれたおかげで、約一時間にわたって結構真剣にフィードバックを交換するという非常に有益なミーティングとなりました。

このように、書き出したらきりが無いくらい内容盛りだくさんのスタディーグループですが、また何か面白い出来事があればこのブログでご報告します。

2010年11月7日日曜日

カープール

Class of 2012のTEです。

私からはカープールと呼ばれるシステムを紹介します。

当ビジネススクールの学生の多くは自家用車で通学しています。しかしスクールに隣接する駐車場の大きさの制約もあって、少なくとも1年生の間は原則クラスメート3人以上でカープールと呼ばれるグループを作り、そのグループごとに一台のクルマで通学することになっています。

私の場合は近くに住むアメリカ人学生2人とともに3人でカープールを組んでいます。このメンバーとは毎朝授業が始まる30分前に集合して一緒に一台のクルマで通学し、午後の授業が終わると各メンバー固有の予定を調整したうえでまた一緒に一台のクルマで帰ります。

このカープール制度には、各メンバーがお互いに時間を調整して一緒に通学をしなければならない煩わしさがあるため賛否の両論があります。しかし私にとっては通学のクルマの中で授業の内容の他に授業とは関係のないカジュアルな話しをアメリカ人同級生と楽しむ貴重な時間となっています。

実際にカープールを組む2人のメンバーとは授業の外でも一緒にご飯を食べたりお酒を飲んだり勉強をしたりととても仲良くしており、私のスクールライフにおける重要な生活単位となっています。

カープールは、以前に投稿があったスタディグループと並んで、言語も文化も(ひょっとすると入学目的も)異なるアメリカ人同級生と仲良くなることができる重要な仕掛けであると考えています。実際にカープール制度には、その煩わしさにもかかわらず、(特に留学生の間では)非常に好意的な意見が多いようです。